「アイツらとはまた会いたかったんだよなー。ありがとう。で、早速…どんな任務に行けば良いんだ?」

「簡単に言えば雪国で独立戦争をしているところがあるんだよね。そこの武器庫を壊すって感じ」

「武器庫壊すのは俺もよくやってるからやり易そうだな」


耳につけているヘッドフォンを直して、日暗は「コイツ面白いな」と思いながら相変わらず明るい、親しみやすい雰囲気を装ってツバサを見つめる。


「能力の関係でヘッドフォン着けてるの?」

「んー…能力とは関係ないな。でもこれ以上は個人に関してなんで言えませーん」


「ごめん!」とへらへら笑いつつも言うが、日暗の何処か他人と一線を引いてる感覚にツバサの興味は余計に湧く。が、それを表に出さないで苦笑してから話を続けた。


「そっか」


「あ、そうだ。俺はアンタに情報をあげないといけないんだよな。どんな情報が良いのか考えてといてくれな?革命組織に所属している奴等の能力とかは言えないって先に言っとく」


「解った。…どうだった?こっち側に来て」



こっち側と言うのは当然、異能者と人間が共存している地域のことで、日暗はふいに訊かれた問いに少し考えてから答えた。


「やっぱり羨ましいの一言だな。種族が違うのに普通に暮らしたりしててさ。何処かではまだ差別があったりするかも知れねぇけど。でも、」

「でも?」

「こっちに移る気はない。やるコトがあるし。俺以外の革命組織の奴等もそう言うだろうなー。俺も少しは変人な方って自覚してるがアイツらも個性豊かだ」

「やっぱりそうか。じゃあ話を変えて、泊まる所はどうするの?」

「…………えっと、んー…」


ツバサの問いに、日暗は黙りこむ。どうやら考えてなかったらしい。


「近くの宿に泊まろうかな。宿捜すの得意だし。今日は街を散策したい気も…あー!でも任務の前に二人に会いたいな。女の子可愛かった。あと、この建物内を見て回りたい。手合わせ…は難しいな…やりたいコトあり過ぎて困る!どうしよ…」






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