結局デザートのケーキの殆どはミコトが食った。いつも思ってるけどあの小さい体にどうやって入るのかが凄い謎

後片付けはアーシェと鵺がやろうとしたけどこんな素敵な料理とかしてくれたアーシェに申し訳ないし、お礼に僕とクラトスとエルーでやった。

他にもお風呂入ったり色々してたらもう10時で、僕ら三人は広いテーブルがあるリビングに再度集まり明日の持ち物の確認をする。


「俺らって個人からじゃなくてクランから出るから…チームワーク?っての必要なんだろ?」


自分の武器の長い真っ黒な棍を磨きながらクラトスが言う。


「は、はい。…ですが私達はよく三人で異界の洞窟や名残の空洞の地下三階まで行ってるじゃないですか。大丈夫ですよ!」

「まぁ僕がここに入った三ヶ月前だけどねー。クラトスとエルーは僕が入ってくるまで三沢達とよく行ってたんでしょ?まだアマチュアだから地下三階までだけど」

「まぁな。俺は物心ついた時にはここにいたし、エルーはミコトとアーシェが入ってきた少し前だから二年と数ヶ月ぐらいか…?」

「はい、クラトスの言う通りです…あ、セレス!それ私の媒介です!」


「ごちゃごちゃになっちゃってた…ごめん。僕は三ヶ月前まで一人でやってたよ。地下三階はあまり行かなかったけど」


僕が間違えて混ぜてしまったエルーの魔術に使うクリスタルの媒介を彼女に渡す。


「でも、一人でって凄いですよ…!」

「死んだ母さんも召喚士だったからね。基礎は教えてもらった。母さん死んでからは独学で国立図書館通いさー。最近図書館行ってないな」


国立図書館はアマチュアシルフの登録にたくさんの本、そして誰でも魔術、召喚術の練習が出来る異空間部屋がいくつかあるから僕は毎日の様に図書館に行ってた。この試験が終わったら行かないとなぁ


「よしっと、クラトス。久々に試合稽古しようよ。僕だって少しは剣を扱う身しさ」

「良いぜ!庭でやろーぜ!」


隣に置いていた自分の剣を持って、リビングの大きな窓を開けてそのまま庭へと僕とクラトスは入った。後ろでエルーが「怪我はしないでくださいね!」って言ってる。当たり前だよ。明日は試験だし




「本気で来いよ、セレス」

「勿論。じゃないとすぐアンタに負けるもん」



お互い同時に地面を蹴って、試合稽古開始。
でもそのすぐ数分後、鵺が突然割り込んできて止めた。
理由を訊くと、二人とも本気だそうとして怪我するところだった。と、

熱くなるとセーブがまだ出来ないな…ちょっと恥ずかしくなった。
でもそれよりも止めに入って来た鵺がいきなり僕とクラトスの服の首の襟を掴んで持ち上げたからそっちの方が苦しかった。怪我はしないけど絞殺されそうになった。




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