通常コラボ小説 | ナノ




「あ、」

「鈴芽?」

「ソラの銃貸してくれないか?」



現在二人は鈴芽の部屋…と言っても正確には鈴芽の部屋と繋がっている装備室でのんびりしていた中、鈴芽はいきなりソラの銃を貸してくれと言ってきた。


「何で?」

「いや…いいから貸せって盗むわけでもねぇし。」

「……解った。」


渋々鈴芽にソラは一応装填していた弾を全部取ってから自分の愛銃を渡すと鈴芽はソラの銃を色んな角度から見始めた



「やっぱり。」


見始めてすぐ鈴芽が呟く


「何が?」

「最近コイツ調子悪いだろ。
引き金抜く時妙に重く感じたり、撃ったときいつもより反動デカく感じたりしてねぇか?」


引き金にそっと触りながら鈴芽が訊ねる。
コイツというのはソラの銃の事で鈴芽の問いにソラは少し驚いた。


「正解、何で解ったんだ?」

「元々の能力のせいでもあるけど伊達に基地内の機械全部弄ってないんでな。俺も銃使ってるし大体はライフルだけど」

「凄いね」

「ってワケでコイツ直していいか?」

「良いよ」

「即答かよ…本当に良いのか?」

「その代わり壊したら…な?」

「慎重に直させていただきます」



ソラの最後の「な?」に背中がヒヤリとした感じがしたのは言うまでもない



「どうせならアレやってよ。ばばーって分解するやつ」

「俺の能力のコトか?」

「うん」


鈴芽の能力とは『構築』の事。
機械などを瞬時に組み立てることが出来る能力でその逆もまた然り

鈴芽は暫く考えてから



「慎重にやるって今言ったばかりなんだけど」

「慎重に速くやって見せてよ」

「なんだそりゃ、……仕方ねぇな」




若干呆れながらも一旦ソラの銃をテーブルに置いて自分の作業着のポケットやら裾の裏やらベルトに着いているホルダーとかから専用の道具を取りそれぞれを右手の指の間に挟める


「いつも言うけど鈴芽の作業着ってどうなってんの?」

「企業秘密、って言ってみる。
じゃあやるぜ細かいところまで見るために道具使うから壊したらゴメン」



そう言って少し真剣な目付きになって鈴芽は空いている左手でソラの銃を持って上に放り投げた

ぽーんとゆっくり上がって重力に従って鈴芽の手元まで下がるのをソラは隣で見る


そして鈴芽の手元に下がった瞬間右手にある道具の内の数本を左手に持ったかと思えばガシャンと言う音が鳴り、気が付けはテーブルの上に綺麗に並べられ分解されたソラの銃があった



「ん、上出来。見えたか?」

「バッチリ」

「ソラは良眼能力だっけ…とにかく眼が良いんだよな?」

「まぁそうだね。だからバッチリ分解されるところ見た」



鈴芽の手元に銃が落ちてきた瞬間、有り得ない程速く動いた鈴芽の両手と両腕が道具を交換しながら丁寧に自身の銃を分解してテーブルに置くまでをソラはきちんと見た。




「さて…あーやっぱりここ緩んでたんだな、だから分解した時軽かったんだ。」

「どれぐらい掛かる?」

「調整も合わせて能力使ったら3分ぐらい、使わなかったら30分ぐらい」

「じゃあ3分で」

「りょーかい」


ソラらしい返事に苦笑しながら鈴芽は再び銃に向き合った。

その鈴芽から目線を外してソラは辺りをぐるっと見ると壁に立て掛けてあるライフルを見つけた。



「あのライフル鈴芽の?」

「うん」

「触って良いよね?今鈴芽はオレの銃触ってるし」

「あぁ」


完全にソラの銃に集中している鈴芽の一言返事を聞いてソラは立て掛けてあるライフルを持つとズシッと明らかに普通のライフルとは違う重さがソラの腕に掛かった


「重っよくこんなの撃てるな」

「俺が作った俺専用のライフルだからな。普通の奴じゃ撃てねぇよ」

「撃ったら肩外れる?」

「余裕で外れる。
正確には外れて戻って外れて戻って最終的には肩と鎖骨折れるぜ」

「鈴芽は一体どんな筋肉繊維を持ち合わせてるんだ?」

「はい、出来た。」



最後に使った道具をテーブルにカタンと起きながら鈴芽が言った。


「ありがと。2分で終わったね」

「持ってみ。多分元に戻ってると思う」


鈴芽に言われ銃を持って、弾が入っていないから引き金を何回か引いてみた


「すご…元通りだ。鈴芽の能力便利だね、仕組みは?」

「うーん…触れたモノの情報を読み取って更にそれを頭の中で文字化して更に…

「うん、もう良い。聞いてて頭痛くなる」

「そか」


「…また頼んで良い?」

「もちろん。なるべく壊さない様にするのが嬉しいけど」






END



――――――――

ソラちゃんの銃を直す鈴芽が書きたかったんだ!(逃






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