通常コラボ小説 | ナノ


※永倉さまが書いた『Amrit...』に勝手にさりげなくリンクしています。
※ずるい奴の続き、イヨが自分の気持ちに気づく話…だと良いな←











相変わらず私はアイツに付きまとわれている。


ようやく最近アイツとの接し方が解ってきた。
いや、はっきり言って触られるのはなれていない

だから隣にアイツがいるだけでそわそわする。



でも何故だろう

何故だろうな、アンタの隣は落ち着く


私は恋というモノをしたことが無い
だからこの感情が何だか解らない。

だけども心地良い感じがするから嫌なモノでは無いと思う



そう言えばいくら不老不死でも銃で撃たれり棘で刺されたりするのは痛いらしい

アイツはそんな素振りを見せないが、私から見ればバレバレなんだよ。

アイツが過度に触るのがいけないが、仕方ないから加減してやろうかな



…それにしてもアイツは何故私に付きまとうのだろう?
初めて会ってから何かしら一緒に居るし、私のコトをどう思っているんだ?

そして私はアイツをどう思っているんだろう


自分で答えを捜そうにもなかなか見つからない。
それがもどかしくてイライラする。気が付けは頭の中がアイツでいっぱいでそれが恥ずかしくて、またもどかしい、もどかしくてイライラ。

まるで無限ループ


ある時、また偶然にも街で出会ってその帰り際にツバサはいつもの様にへらへらした笑顔を見せた。


それが何故か気にくわなかった。


正確にはへらへらした顔の裏にある
『何か』が見えてしまってそれが気にくわなかった

言葉では上手く説明出来ない『何か』

表現は上手く出来ないが私もそれを知っているから、気にくわなかった。



私は名を捨てた。
今いる自分は私だけど本当の、昔の私ではないってコトを私は解っている
時々自分は何か解らなくなる時がある

でも…


気がつけば真正面に居る彼の右手を握っていて、真っ直ぐツバサの碧眼を見つめていた。




「ツバサは此所にいるぞ」


突然言ってしまった。


「ツバサが何を言おうともツバサは此所にいる」


ダメだ。これ以上言ってはいけない、彼を傷つけてしまうかもしれない…
のに


「もしツバサが自分はいないとか喪ったとか思ってるなら、」


口が勝手に動く


「私はツバサが存在しているコトを知っている。だから…そんな悲しいコトもう思うな…!」



全部言ってから気がついた。


これはあくまで私の勘だから、私の勘違いで彼を傷つけたかも知れない、
泣きたい、
怖い、
彼の顔を見たくない、
彼はどう思っている?
怖い、
恐い、
痛い、
イタイ、
胸が痛い、
何も見たくない、もう…





そこからは彼の顔を見たくないから後ろを振り替えって帰った。






それからどうやって基地に戻ったかは知らない

でも自分の部屋に入ったとたん力が抜けて疲れたんだなと思ってベッドに横たわったら、何年ぶりかに涙が出た。




何故、あんな余計なコトを言ってしまったんだろう

私とツバサが似てるなんて思った自分が何処かにいたのだろうか

いや、とにかくツバサのあの悲しそうな顔をどうにかしたかっただけなんだ

だからって何で私が言ってしまったんだ?
アイツにも仲間がいて、おそらくその仲間の中にだって気づいている奴はいるだろう、ソイツが言うまで待てばいいのに


何故、待てなかったんだろう。


そんな事を考えてるとふいに、また胸が痛くなった。


そして気づく






そうか、そういうコトなのか




ツバサが誰かに捕られるのが嫌なんだ



私はツバサが好きなんだ


これが『好き』って事なんだ。


………………そうか。




『好き』の気持ちが解った瞬間、また涙が私の頬をつたった。




END






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