通常コラボ小説 | ナノ


時刻は午前0時を少し過ぎた頃。
すっかり真夜中である。

そんな中、とある二人を繋ぐ小さな端末が今回の話の中心。








『…と言うワケでこれから二週間休み無し、連続で革命をやるから暫くは会えないし連絡も難しい』


自分の端末に耳をあて、ベッドの上で寝る時に着るネグリジェを着てすっかり寝る体制なイヨが端末越しで一応彼氏のツバサに話し掛ける。


『え〜ちょっとぐらい会えないの?』

『会えない、さっそく明日…
あ、もう今日か。今日は5時に起きなくてはいけないんだ』

『ならもう寝た方が良いんじゃない?』

『大丈夫だ、貴様こそ寝なくて良いのか?一応組織のボスなんだろ。只でさえ忙しいんだから寝れる時寝とけ』

『俺は寝なくても平気だから』

『バカ。いくら死なないと言っても睡眠は大事なんだ……ぞ』

『ん…?』


最後の言葉が変に区切れたのをツバサは見逃さなかった



『イヨ、眠たいんでしょ』

『眠たくないっ!』

『嘘だーさっき変に言葉区切れたじゃん』

『……………………。』

『あれ?』


また怒鳴られるかと思い端末を耳から少し離していたが何も言わないし聞こえないイヨの声


『イヨ?起きてる?イーヨー?』


それから何回かイヨを呼ぶツバサ。そして八回目でようやく


『………………む?』

『……完璧寝てたよね?』

『…少し気を失ってただけだ』

『それを寝てたと言うんだよ』

『も、大丈夫…』

『大丈夫じゃないってほらもう切るよ?』

『だ、駄目だ!!』


端末を切ろうとしたツバサに向かってイヨが怒鳴る。

耳キーンってなったよ…


『どうしたのイヨ?あ、もしかして寂しい?』

『…………寂しくて悪いか』

『え、…』



冗談半分、からかっただけだったのにイヨのまさかの返事にツバサは驚く



『……ダメか。』

『ダメじゃないけど、どうしたのいきなり』

『べ、別に良いだろ!』



照れた様に言うイヨの声にツバサは彼女に聞こえない様小さくクスッと笑う


『でも朝早いんならもう寝ないとね。
イヨの仕事に支障が出ちゃ困るし、イヨが怪我したりするのは嫌だな』







『―――――――――解った。』


暫く間を空けてからツバサの頼み事をイヨは渋々了承した。



『じゃあ寝るからな。おやす…

『あ、ちょっと待って』

『??』

『キスしてよ。』

『はぁ?』



端末越しからの無理な要求にイヨは心の中で「コイツ遂に頭がイカれたか」と思ってしまった。



『嘘々、冗談だよ。
じゃあおやすみ、気をつけてね』

『あ…あぁ、おやすみ』




結構あっさりと通話が終わり、イヨは少しの間自分の端末を見つめていた。



















場所は変わってツバサの部屋。


「やっぱり端末越しにキスは無理だよなぁ…」


彼女をからかってリアクションを見るのは面白いけど、そんなコトよりどこまで俺は彼女に依存してるんだろう。と思いながら端末を閉じようとした瞬間メールが届く




「…………………イヨ?」


何か言い忘れでもあったのか、とメールを開き読むとツバサは再び小さくクスッと笑った。




「まさかこう来るなんてね」















――――――――――――
name:イヨ
――――――――――――
sud:non title
――――――――――――

お前こそ無理するなよ。




ちゅっ


――――――――――――




「『ちゅっ』てネズミ?」


ありがと、イヨ。







END



一方イヨは…

(キスってこ、これで良いのか?
良かったのか?…恥ずかしいな///)




―――――――――


何かが違うイヨ。



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