再会と挨拶 (1/5) 「ねぇ。こんなところで話すよりは獅子河原のところ行って話した方が良いんじゃないの?」 ルシファーと雪瀬の再会と挨拶が落ち着いたところで心乃原が言う。 「あ…でもそろそろ一時間じゃないの?」 「貴方はこちら側の存在にもなったのだからそんなの関係ないわ」 「じゃあ俺は上司に事の始まりと終わりを報告するのでこれで」 「解った。お疲れ様、黒枝。死神に宜しくねー。よし、なら早く行こうよ!しっしーか〜会うの久しぶりだな。移動時間も面倒だし…言霊使うかな。【しっしーのところへ!】」 明るい口調でルシファーは言霊を使うと、黒枝を抜いた全員がその場から移動した。 「のわ〜仕事しんどいー休みたいー!!」 ぽんっ 「ぽん?…上からか…って、ちょ!!」 「移動しましたね…って、獅子河原さん避けてくださいー!」 「退きやがれバカ河原!」 「は、ちょ?やめ…」 ずてん、がらがらどっしゃーん! 音に例えるのならこんな感じだった。 ・・・・・・・・・・・ 「なんちゅーことしてくれんねん!!いきなり言霊でワイの部屋に突撃訪問しやがって!!!!書類堪ってんやぞ!?」 「書類が堪ってたのは貴様の自業自得だろ」 「バッカ河原〜」 「煩いで氷月とユウ!!それ言うなし!」 書類が散乱し、氷月とユウを怒鳴りつける獅子河原。それを灰々が「落ち着きましょうよ!」と必死に宥めていた。 「ゴメンねしっしー!俺の言霊のせいだから!」 「貴方の言霊は乱暴だわ」 「そうや、ルシファー、お前さんなんでって…あー!!」 「?」 ルシファーの隣にいる雪瀬が視界に入ると、獅子河原は目を見開いてがしっと雪瀬の肩を掴んだ。 「おま…っお前さんバティンやないかー!!いや、バティンの転生した奴か、成る程なーだからこんな面子がそろってんのか!!うぉーバティンやバティン!!ぐはっ」 肩を掴んで揺さぶられたことに腹が立ち、雪瀬は思いっきり獅子河原の頬を殴った。 「確かに僕はバティンの転生した存在らしいけど僕は雪瀬だよ。つか馴れ馴れしいな。死ね」 「いや、ワイに生も死もないし!!随分威勢の良い奴やな〜。ワイは閻魔の役職についとる獅子河原や。宜しくなー」 「ったく。挨拶すんだ?この書類、元の場所に戻すわよ。【書類を元の場所に】【復元】」 やけにテンションが高い獅子河原を心乃原が呆れた様に見てから言霊を発動。書類は生きてるかの様に自分達で動き、あっと言う間に獅子河原の机の上に積み上げられた。 それを雪瀬が興味深そうに見ている。 「これが言霊?」 「そうよ。後で教えてあげるわ。さて、本題に入りましょう。雪瀬のこれからについてよ」 |