何でも屋 (1/5) どうしても叶えたい願いがある時、黒檀の髪を靡かせ、西洋風の喪服の様な服を着こなす女性が現れる。 長い間、時を経つにつれ言葉を変化させながら都市伝説にもならない程小規模な街で伝えられている噂。 「────と言うわけで貴方の願いを叶えました。 お金は要りません、いるのはの貴方の命です。 この願いと同じ量の命を頂くわ。 尚、『願いを叶えてもらった事』は忘れないけど『私に命を払った事』について貴方は忘れる。 思い出す時は貴方が死ぬ時 …次逢う時は貴方が亡くなる時よではさようなら」 最後に女性は必ずこう言うらしい。 その人はいつも、悪戯そうにしかし何処か儚そうに微笑んみ夜に消えると、小さな街の中でひっそりと噂されていた。 |