Night Blindness
学校探検



―放課後稲葉学園生徒会役員専用寮―

「何この学園…敷地超広いんですけど」

疲れきったのか四人はソファーに深く腰掛ける。

彼等は今日、琉那に校舎を見て回ってくるといいと言われたのだが…ここ、稲葉学園は敷地内に小中高大が集結しているため敷地面積がかなり広い。
更に連合軍各国からの留学生などが増えると必然的に教室数・校舎数なども増え図書館・体育館・食堂等の施設も増えて来た。
そのため自分達の使用する校舎だけ回ってもかなりしんどいようだ。

幸村はうたた寝をしだした。

「広いっつーのは聞いてたが、第七校舎まであるなんてなぁ…」
「それ以上に精神damageの方がキツいぜ…」

コキコキと政宗は首を鳴らした。
彼等は校舎や施設を見て回る間に、うさ子と話ながら歩く季羅や木の上で昼寝をする疾風、
生徒会の仕事のためか学園内を走り回る雅弥には何度も会い
射撃場で練習をする楓、剣道場で刀を振るう琉那を見たりなど、意外と精神的ダメージも受けたようだ。

はぁと三人共肺の空気を吐き出す。

「まぁ、移動は楽だったからよかったけどねー」
「あぁ、あれだろ?"動く歩道"」

"動く歩道"本部だけに設置されている物で、この学園内の至るところに張り巡らされいる。
人が乗るとセンサーが反応して動き出し、誰も乗っていないと止まる。
上に乗ったまま話している者、歩いている、者走っている者などがいて使用方法もそれぞれ違う。

学園設立当初には無かったのだが元"ジュミニ"のメンバーで今現在稲葉学園大学に進学している者が提案した物だ。

「Hum…移動が楽なのは良いがあそこで女共に群がれたら逃げ場がねぇよな」

くぁ…と、大きな欠伸をしながら政宗が言う。
そんな彼を半眼で見ながら佐助は幸村を起こす。
ここで寝られたら後々大変なようだ。数日前に幸村の寝相の悪さに付いて季羅に熱く語っていた。

「女に群がれたくないのなら用の無い時はあまり出歩かないない事だな」
「あんがとよ琉那」

楓が淹れた(と思われる)お茶を全員に配った琉那は彼らと同じソファーに腰掛けた。
今日のおやつは季羅お手製の"人参クッキー"のようだ。全員オレンジ色のそれを一口、口に含んだ。
意外と美味しい。

「どれくらいの期間だ?それは」
「一週間ぐらい?彼等はただ"新しい生徒会役員"が見たいだけだから」

一部の女子を除いてね。

そういう女子はどの時代にも何処にでもいるようだ。
本部にはあまり居ないが、支部にはかなり居たのだろう四人は無言で頷いた。


この学園で平和に生きて行く事はそう容易い事ではない…色んな意味で






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何がしたかった。一体ヨーラは何がしたかったんだ!←








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