ある阿呆の話



※ちょっと頭足りない平和島くん
※非常にくだらないです











「静雄、生理こない。」


3日前の夜、日付が変わってから帰宅した静雄は、相当酔っていたのか靴も脱がずに私をソファに押し倒して事に及びました。もちろん避妊する隙などなかったので、後で仕方なく薬を飲みました。彼とは今後ずっと連れ添っていきたいと思ってはいますが何しろお互いに子育てが出来るほど十分な収入があるわけではないので、うっかりガキを作りかけたこの金髪を少しばかり反省させてやろうと思い上記の発言に至りました。


「セーリ?」

「そ!せいりこない!」

「………」

「………」

「…デキたか!」


彼は非常に短絡的な思考を持っているようなので、あっさり引っかかりやがりました。つーか3日で孕むか!


「あー…その、あん時のだよな?」


どうやら検査しようとかいう考えは全くないようです。この顔は己の過去を検証して妊娠を確信している顔です。
…滑稽です。


「…しずお、どうしよ。(笑うな…堪えろ!)」

「と、とりあえずだな…」

「うん。」

「子供服買ってこよう。」

「ぶっ…!」


不覚にも吹き出してしまいました。短絡的にも程があります、義務教育を全うした人間の発想とは思えません。はえーよ!先に病院つれてけよ!


「"ぶ"…?」

「いや、ぶっさいくな子供だったら嫌だなって。」

「…おまえ、そゆこと言うなよ。」

「ごめんごめん。」

「なまえのガキなら、絶対…可愛いよ。」

「(どき)」


くっ…!ただの馬鹿かとおもいきやこうやって随所にときめき要素を織り込んでくるあたり侮れない男です。こういう所が好きなんです。…惚気か!


「…で、」

「ん?」


「どっちなんだ?男か?女か?」


だからまず病院だろ!

残念ながら私にそんな透視能力は備わっていません。ネジくんかヒナタちゃんに訊いて欲しいところです。


「まぁ、女だな。」


ビャクガン!


「あ、の…静雄、生理がこないってだけで…まだ妊娠って決まったわけじゃ…」

「ガキも怪力かな。」

「あの…静雄?」

「子育てってまず何すりゃいいんだ…?とりあえずセルティに相談して、」

「おーい…」

「つーかその前に結婚、」

「うそだよーデキてないよー…」

「金あっかな…」

「(聞いちゃいねぇ)」

「仕事増やすか…」


「…臨也の子かも(ボソッ)」

「いいいいざぁやあああああああああ!!!!!!!!!!」



素敵な彼氏です




100214




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