2012/09/09 16:08 戦国編からずっと気になってたので。あれで神童はまた大人になった。 神童は責任感が強いってのは前にも何かで書いた記憶がある。 サッカーみたいな団体競技なんかになると、チーム全員を正しい方へ導こうと必死になる。もしかしたら神のタクトもそれゆえの技かもしれない。多人数を一気に正しく動かすには、と考えた結果。 責任感が強いあまりに味方のフォローを全部1人でやろうとしそうだけど。特にキャプテン時代の神童にはその傾向が強かった。結構プレッシャーに潰されやすいタイプ。一度横から崩されたらガラガラっと行っちゃう。 逆に個人のわがままを通すのは苦手なのでは。 財閥の御曹司で家族と会えないことも多いようだし、父親との距離も微妙だったらしいし。 金持ちの息子はわがままだってことも多いけど、神童はそう育たなかったかと。言えば従ってくれるからむしろ申し訳無くて、使用人たちにも変なことは言えずに育った。幼いながらに自分が後継者だと理解して振る舞っていたイメージ。 涙腺が緩いのはそれ以外に発散法を知らないから。誰かに当たるなんてできない、素直なことなんて言えない。そう考えると天馬はすごい。神童から本音引きずり出すとは。 1年の時なんかは誰にも見られないように泣いていたのかもしれない。 しかし神童は生まれながらに人生が決まっているとすら言える。財閥を継がなくてはいけないだろう。 大人になってからもサッカーを続けられる可能性は低い。暇が無くなる。神童本人も良く解っているはず。 がむしゃらにサッカーをやって無邪気に笑える天馬は、神童にとって一種の憧れなのかもしれない。自分に無いものを持つ相手を、一瞬は恨みこそすれど、最終的には美しい憧れに変えられる。神童はしっかりして、結構出来た人間。 ある意味諦めとも言える。変えられないこと、手に入らないものがある。それに早く気付いて、ぱっと線を引いちゃう。だからといって何でも諦めるわけではないのはアームドの特訓で察してほしい。 ここからお勝との話 話の流れ自体はあまりにも強引だったけど、自分は結構好きだった。だいぶ脳内補完はしたが。むしろあれくらい雑な方が想像の余地あって楽しい。 まず神童がお勝をどう思っていたかだけれど、とりあえず完全な恋愛感情ではないはず。 最初こそがっつり寄ってきて驚いたが、親切にしてくれているお勝は自分に好意を寄せているのでは、とは思っていたと思う。ただ、まだ確信はしていなかった。 相手の好意を察知すると、何となく自分も相手が気になってしまう。まあありがちではある。いくら神童でも男子中学生。 そして別れの時にいよいよ確信するんだけど、どうしようもないから「ごめん」と。自分が悪くなくても反射的に謝ることは日本人だし珍しくない。 包みを受け取った神童が目を伏せていたのはやっぱり申し訳なさとか、自分の決められた道に対しての色々があってなんじゃないだろうか。 お勝が口籠もった言葉の続きは「私も連れていってください」で、まあ本当は自分が着いていきたいってだけでもある。神童に連れ出してほしいのではない、ただの自身のわがまま。 でも絶対にそれは許されないし、叶えられないことを神童に言えば困らせるだけだと解っていたから言わなかった。もとい言えなかった。 多分あの豆腐は一般に言われてるように「自分を忘れてください」という意味だと思う。そこで初めて自分とお勝が本当に違う時代の人間だと心底理解して、同時にそれでも想ってくれたお勝に感謝と罪悪感を抱いた。分かっていたはずのことをようやく理解して、だから涙が出てきたと。 でも相手が「忘れてくれ」って言ったからって本当に忘れちゃいけないんだよな。女ってわがままだから。きっとお勝は神童を忘れないし。 神童もお勝も、きっとこの一連の出来事でぐっと大人になった。実りある恋、素晴らしい。 テンマプラスに夏がどうこうってあったけど、いっそテニヌの乙女ゲーみたいなストーリーが夏っぽいのはどうなの?無人島に流されるやつあったよね。 多分流されたら浜野(魚捕って暮らせる)とか天城(何でも食える)とかが最強だよな。
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