落書きんちょ | ナノ



アスム「いらっしゃいませー」
フヅキ「あれ?アスム君、イブの日までバイトなのかい?彼女さんとは…」
アスム「ん、あぁ。26日にして貰った。クリスマスすぎた方が、店とかゆっくりまわれるし」
フヅキ「そっか、考えがあるならそれが良いね。考えもなく過ごすよりは…」
アスム「じゃあ全く考えがなさそうなアイツを連れ帰ってくれ」
ウツキ「ナニナラヨロコブ…ソモソモヨロコンデクレルノカ」ブツブツ
フヅキ「兄さんんんんんんんっ!!」


ウツキ「…てなわけで、きなこさんにプレゼントを買いに来たわけだが、何を差し上げようか悩んでいたところだ」
アスム「悩んでるというか念仏唱えてるみたいだったけどな」
フヅキ「何をいまさら悩んでるんですか?いつもは花束を用意してるじゃないですか」
ウツキ「何か…違うんだ。花束ではなく別なものの方が喜んでくれるんじゃないかと思ってな」
フヅキ「はぁ…いつもはそんなの考えてなかったのに…成長しましたね」
ウツキ「そこの赤いのに、花束貰ってもスペース取るし手入れ大変だし枯れたら見窄らしいし後片付け大変だと言われた」
フヅキ「何てこと言ったんだ君はあああっ!!」
アスム「花束貰っても得にならねぇじゃん」
フヅキ「そういう問題じゃないだろう。それに花束は見るだけでも充分満たされるじゃないか」
アスム「んなもの見てる暇なんざねえよ。何でこう金持ちって花とかバカ高い絵画とか、腹の足しにもならないようなもんに金かけるわけ?」
ウツキ「だ、そうだ」
フヅキ「何あっさり洗脳されてるんですか。自分の信念はどこに行ったんですか」
ウツキ「きなこさんの研究所で飲んだインスタントコーヒーが思いの外美味しくてな。庶民も良いかなと」
フヅキ「兄さん、それは研究所の皆様に失礼です」
ウツキ「そこで、庶民代表のソイツにプレゼントに何をあげたら良いか聞いたわけだ」
アスム「誰が庶民代表だコノヤロウ」
フヅキ「兄さん、喜ぶものは人それぞれです。こればっかりはきなこさんに聞かないと分かりませんよ」
ウツキ「う…しかし、」
フヅキ「確かきなこさんは魔法とか不思議なもの信じてるとか…」
ウツキ「何故それを知っている…はっ、まさかフヅキ貴様きなこさんを狙って」
フヅキ「いませんから。兄さんがぺらぺら喋ったんでしょう…これなんかどうですか?天然石のアクセサリ、おまじないーとか好きじゃないですかね」
ウツキ「ほぅ…なるほど」
アスム「これなんかも良いと思うぜ」
フヅキ「………」
ウツキ「………何故わら人形と釘・バットを持っているんだ」
アスム「オレなんかクリスマスもバイトだってのによ………リア充爆発」
ウツキ「やっぱり彼女とクリスマスを一緒に過ごしたかったんじゃないか!!」
アスム「店長後でシメル……」
フヅキ「店長戻って来ちゃダメだあああっ!!」


アスム「ちなみにフヅキは何しに来たんだ?」
フヅキ「オレもクリスマスプレゼントを買いに…」
ウツキ「ふはははは、フヅキも盛大に悩むが良いわああああっ」
フヅキ「ブックカバーとしおりをくれるかな?」
ウツキ「はははは、あっさり!!」



「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -