エフィネア的バレンタイン




※カプ要素強め
※暴走度低め?
※微妙に暴力的






シェリア:あ、あのね、アスベル。

アスベル:ん? どうかしたのか?

シェリア:えと。その。

アスベル:どうしたんだよ。シェリアらしくないな。

ソフィ:アスベル、はい。

アスベル:ん? これは?

ソフィ:チョコレート。あのね、今日は、好きな人にチョコレートをあげる日なんだって。

アスベル:バレンタインか。すっかり忘れてたよ。ありがとう、ソフィ。
[頭を撫でる]

ソフィ:うん。

シェリア:(ソフィに先こされた!!)

パスカル:弟くーん。チョコバナナあげるから、ちょっと素材集め付き合って〜。

ヒューバート:お断りします。ぼくは、モノで釣られたりしません。あと、鬱陶しいので、くっつかないでください。

パスカル:寒いから、くっついてもいいでしょ〜。

ヒューバート:寒いなら、暖かい格好をしてください。貴女は薄着すぎます。

パスカル:弟くん、お姉ちゃんに似てきたね。お姉ちゃんって呼んでいい?

ヒューバート:ぼくは男です。それに、パスカルさんの方が年上なのですから、明らかにおかしいでしょう。

パスカル:あ、あたしのことをお姉ちゃんって呼びたいんだ。気づかなくてごめんね〜。

ヒューバート:違います! 人の話を聞いていますか!?

シェリア:(知らない間に何かイチャついてるし。負けた気がするのは、何故かしら……)

アスベル:そういえば俺も、ヒューバートの為にチョコレートを用意したんだ。

ヒューバート:要りませんよ。

アスベル:だって、もしヒューバートが1つも貰えなかったら、寂しいだろ? 悲しいだろうし。

ヒューバート:貴方に心配される筋合いはありません。寂しくも悲しくもありませんからね。

レイモン:少佐は、モテます。めちゃモテます。ただ、ストラタでは、チョコレートが溶けます。気をつけてください。

ヒューバート:レイモン従兄さん!?

ソフィ:ヒューバート、どうしたの?

ヒューバート:い、いえ、何も。

アスベル:遠慮するなよ。お前の好きなオムライスを、チョコレートでコーティングした自信作なんだ。

ヒューバート:!!

シェリア:(そこ、ときめく所!?)

ヒューバート:まあ、兄さんがそこまで言うなら、貰ってあげないこともないですよ。

アスベル:生物だから、早いうちに食べろよ。

ヒューバート:1つ断っておきますが、お返しなんてしませんから。

アスベル:構わないさ。愛は見返りを求めないものなんだ。

ヒューバート:……………………そうですか。
[リアクションに困りつつ]

シェリア:(その台詞、某おさげの新聞部部長のものだから!)

ソフィ:教官にもチョコレートあげる。溶かしたチョコに、ロテンデウラレールを混ぜて、アーモンドとパナシーアボトルで飾り付けした自信作なの。教官のだけ手作り。

マリク:……そうか。ありがとう、ソフィ。

ソフィ:今ここで食べて、感想聞かせて。

マリク:!?

リチャード:アスベル、僕は友チョコと言うものを用意したんだ。

アスベル:ありがとう、リチャード。でも、間に合ってるよ。

リチャード:この日のために、シェリアさんに料理を教えてもらったのに……!!

アスベル:シェリアに?

シェリア:あ、いえ、その……。

リチャード:アスベルのために、シェリアさんと毎晩――。

シェリア:キャー!! 陛下、それ以上は言わないでください!!
[突き飛ばし、ナイフ投げまくり]

アスベル:お、落ち着け、シェリア。リチャードが死ぬ。

シェリア:触らないで、セクハラよ!!

アスベル:あ、ごめん。

ソフィ:リチャード、これチョコレート。

リチャード:僕にかい? ありがとう、ソフィ。

ソフィ:あと、今なら呪いの手紙つき。

リチャード:お得だね。

ヒューバート:どこがだよ。あ、すみません。つい。

シェリア:違うの。私はただ、アスベルに……。

アスベル:いや、俺が悪いんだ。年頃の女の子に馴れ馴れしく触っちゃ不味いよな。本当にゴメン。

シェリア:……。



結局シェリアは、アスベルにチョコレートを渡せなかった。






E N D



2010/02/14
移動 2010/11/24



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