義父さん
ロイド:義父さん、行くぞ。
クラトス:ああ……――!? ロ、ロイド、変換を間違っていないか?
ロイド:何言ってんだ? 義父さんは義父さんだろ?
クラトス:!!!!
コレット:ロイド、いきなりどうしたの? お義父さまが、びっくりしてるよ?
クラトス:神子に父と呼ばれる筋合はな――。
コレット:『グランシャリオ』!!
クラトス:う゛っ……。
コレット:それで、どうしたの?
ロイド:俺、本で読んだんだ。親って、子供を育てて初めて「親」になるって。
コレット:あ、私も聞いたことがある。
ロイド:つまり、クラトスに育てられた覚えのない俺からは、「父さん」って呼べないだろ?
コレット:確かに!
クラトス:そこは納得する所では……。
コレット:『ピコレイン』!!
クラトス:!!!!
ロイド:俺には、親父も母さんもいるしさ。それに、クラトスも俺の父親には変わりないしさ。
コレット:ロイド……優しいね。
クラトス:……。
[ものすごく複雑]
ロイド:そろそろ行かないと先生に怒られるな。
コレット:そだね。
ロイド:行くぞ、義父さん。
コレット:早く行きましょう、お義父さま。
クラトス:(泣)
[走り去る]
その夜、クラトスは帰って来ませんでした。
2008/06/14
移動 2010/11/22