「銀さん、あたしのシュークリーム食べたね」

「食ってません」

「嘘つけ。口がモグモグ動いてる」

「ガムだよガム。キシリトール浸透中」

「嘘つけェェェ!銀さんがキシリトール入りなんて大人なガム食べれるわけありません。風船ガムKu-cha Ku-chaするしかできません銀さんって人は」

「なにその勝手な設定!?ちょっとうまいけど」

「とにかくシュークリーム返して。あれを楽しみに今日がんばったのに…返して返して返して」

「おまえなぁ、ガキじゃねぇんだからシュークリームの一つや二つでガタガタわめくな。少しは大人になれ」

「やっぱ食べたんだ」

「…………」

「銀さん、あなたこそ大人になりなさいよ。糖尿寸前で甘いもの控えろって言われてるのに全く控えないところはまるでお母さんに反抗してる子供よ。それに人のものは勝手に取るなって教わらなかったの」

「あーあーあーあー聞こえない聞こえない」

「子供というかクソガキね」

「いいんだよ、俺心は少年のままだから。どうせ俺は子供ですぅ」

「あ、開き直った。本当銀さんのそういう子供なところ嫌い!」

「…カチーン、ちょっとカチンときたよこれ。俺も言わせてもらうけど」

「な、なによ!」

「なまえのそういう口煩いとこがいやなんですけど銀さん的に。小姑かおまえは!」

「こ、小姑!?なんだとこの糖尿侍!」

「本当のことだろうがこの八方美人!」

「は…八方美人……」

「ニコニコニコニコ笑顔振りまくりやがって。それでどれだけの男が振り向くと思ってんだ。なまえはいつまで銀さんを苛々させれば気がすむの」

「な、銀さんだっていっぱい女の子の知り合いいるじゃん、お妙さんとか神楽ちゃんやくのいちさんとか。あたしいやなんだからね!凄く醜い気持ちになる…」

「んなこと気にしてたのかよバーカ」

「!バカってなによ!泣くわよ!」

「泣きたきゃ泣け。但し俺の前だけでな」

「……!」

「女の知り合いは少ないって言えば嘘になるけどそれは仕事上で知り合った奴らだし、第一なまえ以外の女にゃ興味ねぇよ」

「……」

「おまえだけで手ぇ一杯だから」

「…あたしも銀さんしか見えないよ」

「なまえ…」

「銀さん…」


(…………あれ?)




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