グランドラインにある某夏島に錨を下ろしたサニー号。クルーはバラけ、各々好きなことをしている。その中ルフィは肉だー!と一目散に定食屋に向かう。
「あれ?ここどこだ?」
が、地理を知らない島の為当然迷子となる。村とはかけ離れ、何故か沿岸の草村にいる。そこには村の子供と思われる少年二人と羊が戯れていた。ルフィは二人の少年に声を掛ける。
「なあ、飯屋どこだ?」
「兄ちゃん誰?」
「おれか?おれはルフィ!海賊だ」
「へぇ兄ちゃん海賊なんだー!」
「おれ海賊初めて見た!けど兄ちゃん弱そう」
「オメエ失敬だな!それより飯屋どこだ?」
「海賊!?」
少年の後ろから女の驚く声がした。ルフィも気付き周りを見渡すも女の姿はなかった。あんた達逃げなさい!と再び女の声が聞こえる。
「なんでだよなまえ」
「海賊は怖い人なの!あんた達村に行ってみんなに知らせて!」
「なまえは?」
「わたしは大丈夫だから」
よく見ると少年と羊がさも当然のように会話をしている。女の声の主はこの羊のようだ。羊の言うことを聞き、少年達は村の方向へと走って行った。
「海賊がこの村になにしに来たの?奪うものなんてなにもないわよ」
羊が喋っている。
「ひ」
「ひ?」
「ひつじが喋ったー!スッゲェ!」
「は?」
「おもしろひつじだ!」
「いや、あの」
「おいおまえおれの仲間になれ!」
「えー!?」
いろいろな意味で危機を感じ取った羊は森の方向に逃げる。逃がすまいとルフィは後を追いかける。
「仲間になれおもしろひつじ!」
「イヤァァァ」
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