「って、はあ。息し忘れてた」
ははは、と福井は乾いた笑いを漏らす。あたしは自分の置かれた状況を理解して頭が真っ白になる。開いた口が塞がらない。「落ちつけよ」福井があたしを宥めるが、息し忘れていたヤツに言われたくない。
「お前さ、オレのこと、めちゃくちゃ好きなんだな」
ポケットから手紙を取り出した福井は皺を伸ばしながら続ける。
「…なんつーかな、嬉しい」
ありがとな、福井は照れくさそうに笑う。やばい、燃えてしまいたい。胸の奥がぎゅーっと苦しくなる。言わなきゃ、今言わなきゃ。
「あたしっ…!」
「まてまてまて!」
「はあ?」
「いや、オレから言わせてくれ、かっこわりーじゃん」
「いや、あたしが」
「いや、オレが」
エンドレス。ここまできたら引けないあたしと、かっこが付かないとかなんとかいってる福井。
だから、「「好きだって!」」
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