「なあ、知ってか?オレたち人間ってさ、1億以上の精子がよ、かーちゃんのナカで駆けまわって、その中の一つ、唯一卵子に選ばれた、まさに選ばれし精子が卵子と合体出来るわけよ。つぅか、一番乗りの精子が気に入らなかったら卵子はガードするらしいぜ。まじで、折角頑張ったのに、あんたタイプじゃないわ、とか言われるんだぜ?オレだったら泣くね。それでだ、あなたいいじゃなーい、うふっみたいな感じで選ばれし精子が合体しました。そして、命が育っていくわけよ。しかも、アレだぜ?受精卵が出来る確率はかんなり、低いわけ。排卵日とか、色々なタイミングが重なってオレたち人間はかーちゃんの腹ん中で育つわけ。すげくね?オレの遺伝子って億単位の精子の中で選ばれたすっげえ奴で、色々偶然が重なってココにいるわけじゃん。選ばれし精子以外の精子はかーちゃんのナカ死んじまったんだぜ?じゃあ、オレはそいつ等に恥じないように生きていかないといけない。やり残したことなんて残したら絶対ダメなんだ。だって、死んだ仲間達に顔向け出来ないだろ?お前らが死んで選ばれたオレはこんな野郎でした、なんて知ったら、化けて出るわ。だから、オレはこんなことしてられないワケ。かっこよく、他の精子達に恥じないように生きたいの」

「つまり何が言いたいの?」

「バスケしたい」
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