話があるんだけど、と真剣な声で言われて、思わず耳に当てていたケータイを落としかけたのはついさっきのことで、目の前の彼は公園のベンチに座ってぼーっと空を見ていた。聞いたことない声色だったから、何事だと思ったが、あんまり普段と変わらないように見えるので大丈夫だと思う。なにが大丈夫、自分でもわかんないけどとりあえずは、うん。

「お待たせ」
「あ、悪いな呼び出して」

いつもと変わんないんだけどなんか堅い。隣に座って、土田を見るといつもとは違う真剣な表情に、どきりと心臓が鳴る。

「あのさ、」ぽつりと土田が言葉を零すように話し始めた。「うん」あたしも相槌でそれに応える。

「ずっとお前のことさ友だちだと思ってた。でも、なんか目で追っちゃうんだよなあ。」
「…うん」
「家庭科で作ったクッキーくれた時なんかすっごい嬉しくてさ、試合前とか頑張れってメールくれたじゃん、あれもすごい嬉しかった。あー、つまりな」

頬を書きながら視線をさ迷わせる。顔と耳が真っ赤で、思わずあたしも照れてしまう。

「好きです、オレと付き合って下さい」

ぎゅっと手が握られる。顔を逸らさず、真剣な顔であたしの目をみる土田。
告白、された…。見る見る顔に熱が集まる。顔を逸らしたいが何故か動かない。
ぎゅ、握られた手を握り返して蚊の鳴くような声で返事をする。

「お願いします」

あ、抱きしめられた。

collar
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