水曜日の嫌いなところ。一時間目の体育。
一時間目の体育ほど嫌なモノはない。だって、折角朝起きて制服着て学校に来たのについた途端、体操服に着替えないといけないし、寝起きだから身体は堅いし、低血圧の体育教師は不機嫌だし。というか、まず体育が嫌いである。
嫌がる身体を無理やり動かして、更衣室に向かう。セーターとシャツを脱いだら鳥肌立った。朝だからか気温が低い。
腕を擦りながら体操服を取り出す、あれ?長ジャージないし…。体操服の入った袋には無条にも半袖短パンしか入っていない。えええ、さっむ!
諦めて更衣室を出ると、水戸部と目があった。彼は、ひょいひょいとあたしに手招きをする。当たりを見回すと数名の女子。あたしと自分に指を指して聞くとコクリと頷かれた。
友達に先行っててーと声を掛け水戸部の元へ行く。すると彼はいきなり着ていた長ジャージ(上)を脱いだ。吃驚して、彼が差し出してきたジャージを見つめる。

「もしかして貸してくれる感じ?」

コクリ、水戸部がまた頷く。いやいやいや、水戸部が寒いじゃん。「悪いよ、それに水戸部が風邪引いちゃうし」差し出されたジャージを押し返す。
水戸部は、一瞬不満そうな顔になった。あれ?怒っちゃったかな?水戸部の顔を見つめると、視界が真っ黒になった。「うわ!」いきなりの事に声が出る。
もごもごと動くと、首から上が外にでた。なんだよ、被されたものをみると胸元に水戸部と刺繍が入ったジャージだった。


collar
white / fuchsia
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -