小説 | ナノ



悪魔化した時の記憶がない

悪魔化を続けると

いつか精神が崩れると思う

身体だって壊れると思う

けど、

どうしても頭に血が上るのは
抑えることはできなくて

悪魔化したまま試合を続け、勝つ


凶暴なもう一人の俺、

ある意味二重人格だ


怖い、もう1人の自分が

怖い、いつか身も心も崩れる日が

きっとこのままだと....

誰か気づいて欲しい

そんなことしなくても
勝てるように頑張るから、

俺を助けて、せんぱい...







今日も悪魔化したまま試合を続け

試合が終わると同時に
気を失って倒れたみたいだ


ここは、部室...?

だれかいる...?

まだ、目が覚めてないふりをしようと

そっと聞き耳を立てる




「精市、」

「蓮二、どうしたの?」

「赤也の、ことだ。
このままだとあいつは・・!」

「"壊れてしまう"だろう?」

「おまえ、わかって・・・!」

「赤也は普通の時でも強いよ
だけど、あれだけ集中力やパワーが
一気に上がるんだ、大きな戦力になる。
それは蓮二、お前もわかるだろう」

「だが・・・」

「立海三連覇の為に、必要な犠牲だ」

「・・・・・!」

「さて、そろそろ帰ろうかな
鍵、おいておくね」

「ああ、」

「・・・全国で、赤也とダブルスだよ
コントロールしてあげたら?」




部長も柳さんも気づいてたんだ

だけど、部長は・・・




「赤也、すまない・・・
いつか、お前を解放してやる
それまでどうか耐えてくれ。
赤也.....」


そういいながら
頬をゆっくりなでてくれる
柳さんの手が少し震えていて
涙が出そうになった






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