小説 | ナノ



また新しい週が始まって、3日経って今日は木曜日。


今週の月曜日から柳先輩が部室前に来ない。


あの先輩のことだからもしも予定が変わるようなことがあればメールで連絡などを入れてくれるだろう。こんなにも先輩と会わないなんてことが滅多になかったので、少しイライラしていた。

そんな日でも変わらず部活はあるし、そして変わらず遊びに来る先輩たち。今日は立海が誇るダブルス陣の4人だった。




「おーい赤也、イライラしてるんじゃねえか?」

「してないっす」

「そうですか?プレーが荒いようですが」

「なんでもないっすー」

「ごまかしきれとらんのじゃ、お前さんは」

「・・・・・ハイ」

「ま、話してみろぃ」


この4人は現役の頃から何かと俺の相談に乗ってくれている。(それが面白半分なのか本気なのかはわからない)

だから今回も話してみる。



「・・・・やなぎせんぱい」

「あ?柳?」

「・・・3日間、一緒に帰ってないっす。」

「お前ら、引退したのにずっと一緒に帰ってたのかよ」

「そんなん、たまには参謀にも付き合いがあるじゃろ」

「でもっ、連絡ないんですよ、なにも!」

「・・・3日間ということは、月曜日から昨日の水曜日までってことですよね?」

「そうっす・・けど」

「ということは・・・」

「ああ・・・・そうじゃな」

「え?え?なんすか?」

「進路期間だよ」

「・・・・え?」

「進学したい外部の高校に説明を受けに行くことができるんですよ。私も昨日と一昨日と行ってきましたが・・・・」

「じゃなくて!なんでそれに柳先輩が参加してんすか!」










進路期間というもの自体は知っていた。3日間のうちで希望進路の高校へ行き、校内を見学できたり、説明を受けることができるというものだ。平日の普通の授業風景を見ることで、より雰囲気をわかるための取り組みとして取り入れられている。


でもそのあとの丸井先輩の言葉を聞いて、もう部活をしている余裕なんかなくなって柳さんがいるであろう3-Fの教室へ走って向かう。

「おい、赤也!

・・・・・・言ってよかったのか」

「・・・・いつかはバレることだろぃ」









「なに、お前知らなかったの?

あいつ、外部受験するんだぜ」















『柳、せんぱ・・っ』

『ん・・?どうした?』

『俺、おれっ・・!この1年間で、悪魔化しないでも、いれるようになるからっ・・・!だから、次も、つぎは・・・、高校で、ほんとの勝ちを・・ぅ・・』

『・・・・ああ』














1話目よりも相当長い気がする。

柳さんが外部受験しちゃった時のことを考えた結果できたこのお話。
いやだなあ高校でも柳赤ダブルス見たいよう;ω;


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