二日後、週が明け学校が始まった。
目が腫れのは一日だけのためよかったのだけれども、本当は学校なんてどうでもよかった。
全てがどうでも良かった。
自分に残されたものは何もない。
こんな現実、正直どうでも良かった。
「おい。菜々起きろ!学校行くぞ!」
「もういいって。新一、1人で行ってよ。」
「ダメだ。いいか?最初が肝心なんだ。ここで休んでみろ。ダラダラ続いて明日も、また次も、ってなんだよ。そうなる前に行くぞ!」
「うるさいなぁ。明日は行くからほっといて。」
そう言って布団の中に深く潜り込だ。
でも、新一には全然通じなかった。
ガハッーーー。
思いっきり布団を奪われてしまった。
しまいには、その布団を廊下まで持って行かれた。
唖然とする私の顔。
「………。」
「いいか、俺は必ずオメーを連れて行くから。
布団だってもうないんだから早く準備してくれ!……遅れてみんなの前で怒られるのは嫌だろ?」
ニヤッと勝ち誇った様なカオでこちらを見つめてきた。
確かに。どうせ行くなら、みんなの前で怒られて変な注目を受けるのはイヤだ。
渋々準備を始めようとしたが、
「………何、覗き?」
「っな!今出る!」
顔を真っ赤にさせて部屋を出て行った。
***
「……俺の呼び方が変わってたな。」
昨日は菜々が部屋に閉じ込もっていたから分からなかったが、
今日菜々と話したら、俺の呼び方が新ちゃんから新一になっていた。
別に呼び方は工藤君以外は菜々の勝手だからそこは良いんだが、
タイミングがタイミングだよな。
急激な心の変化に対応するのは大変だろう。それくらい今回の事件は菜々の中でデカかったに違いない。
頼ってくれ。と言ったもののあいつは限界まで溜め込むタイプだからな。俺がちゃんとしっかりしねぇと。
「あいつは俺が守る。」
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