星が瞬く夜に
 


『うーん…。ナツゥ』


飲み慣れない酒をカナに付き合いたくさん飲んだせいか、ルーシィは見事にできあがっていた。


カウンターで酔い潰れていたルーシィを家まで送るようにとエルザに言われ、一緒に帰っているのだが、普段色気とは無縁のはずのルーシィが今はどこか扇情的で――


いつもは無邪気なナツでさえ思わず頬を赤らめる。


『ナツってばぁ、無視しないでよぉ…』


『…んだよ……』


別に無視しているわけじゃない。


ただ、今ルーシィの方を向くと本能のままに動いてしまいそうで、ルーシィを傷つけてしまいそうで怖かった。


下を向いて歩いていたせいか、さっきまで後ろにいたはずのルーシィが前にいて、自分の顔をのぞきこんでいたのに気付くのには少し時間がかかった。


『―っ!!』


『どうしたの?顔赤いよ…??』


『うっせ。そんなことよりちゃんと前見』


『ねぇナツ!星がすっごい綺麗だよ!』


会話を遮られ文句を言おうと思ったが、ルーシィの笑顔で何も言えず空を見る。

『おう…綺麗だな…』


本当は空を見上げるルーシィの方が綺麗だが、それは言わないでおく。


『今は冬だからねー。冬の方が星がよく見えるんだよ』


『…おう。そんぐらいは俺でも知ってる』


ヤバい。
これ以上ルーシィに近付いたら自制が効かなくなる。


『アハハ。やっぱりナツでもこれくらい知ってたかぁ』


もう帰るぞ。
そう言おうとした時にルーシィが小さくくしゃみをした。


『ナツ、寒いよぉ。暖めて?』


なんでこういう時に限って甘えてくるんだろうか。


しかも上目遣いで。


自制がきかなくなったナツはルーシィを思いきり抱き締める。


『ん、ナツ苦しい…』


『悪ぃ。ちょっと我慢しろ』


今は抱き締める力を緩めるほどの余裕はない。


『ナツ暖かい…ナツ大好き』


いつもなら言わないようなことを言いながらナツの背中にしっかり腕を回す。


『言うんなら酔っぱらってないときに言えよな』


背中に腕を回したまま眠るルーシィの額にキスを落とし、明日絶対に同じことを言わせるとナツは決意した。




そしたら俺もその気持ちに答えるから――




――――――

あぁ。
やってしまった…
ラブラブなナツルーというリクエストのはずが、ラブラブになる前のナツルーに。
いったい何がおこったのでしょ(殴
本当に申し訳ありません…ぐすん。

夜様のみお持ち帰り可能です^^


これからもよろしくお願いいたします(*^^*)



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