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「つか、れ、たー!」

ベンチに座る白井の横に腰をおろす。そしてその白井の肩に寄りかかる。

「はい!?ちょ、疲れたからなんですの!」
「肩、貸しなさいよ白井」

まあもう寄りかかってるけどね。白井はきっと眉間に皺でも寄せていることだろう。

「嫌ですの!あなたに貸す肩なんてありませんわ。…私の肩はお姉様のために、」
「……変なこと言ってんじゃないわよ黒子!」

その声が聞こえた瞬間わたしの体はがくんと落ちる。

「お姉様ぁ!!」
「おうわ!」
「は?ちょ、ッなまえ…!」
「おね、…!」

もうすぐで地面とベンチにどこかしらを強打してさらに疲労するところだった。そんなわたしを助けてくれたのは、お姉様こと御坂さんだ。

「平気?」
「は、い…御坂さんのおかげで…」
「そっか、…、ん?」
「?」
「ッあ、アンタ熱あんじゃないの!!」
「へ…?」
「バカ!そうならそうと言いなさい!外フラフラしてる場合じゃないでしょ!」
「フラフラなんて、してな」
「うるさい。とにかく寮まで行くわよ……黒子!」

わたしの意識は御坂さんに支えられたままふわふわしていた。あ、ほんとに熱みたい。気付かなかった。白井の名前を呼んだ御坂さんに、支えられているだけでなく抱きかかえられたことに気付くのは白井の表情を見てからだ。

「…これは私のミスですわだって私がお姉様に抱擁を求めに行かなければお姉様がなまえの異変に気づいたりなまえをこんな風に抱えたりすることはなかったんですものああ私は何をやっているのでしょうお姉様は私だけのものな、痛!!」

「黒子!!」
「は、はい!お、お呼びですのお姉様?」
「寮までお願い。この子、休ませなくちゃ」
「まあ、お姉様の願いとあらばこの黒子が叶えて差し上げますけど。このおバカさんのために能力を使うとは…はぁ、まったく。回復したときたくさん説教してやりますから、覚えておきなさいな!」
「…なんだかんだで黒子も心配なのね」
「なっ、や、ち、違いますの!」



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