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「いかんなぁ。そんな露出の多い服で出歩いたりして…、誘っているようにしか見えんが?」
「……アンタがそれを命じたんでしょうが、ッ」
「顔が赤いな」
「そりゃ赤くもなるっての!」

だって…、と続けたわたしの言葉にフィアンマの顔色が変わる。そこまではまったく、腹が立つほど上機嫌。

「…アンタに言われてすぐ外まで出たらアックアに会って、変な目で見られて…そのふざけた格好はどうしたのであるかってすごく心配され、て」
「…つまらんな」
「は、あ?」
「いや、そもそも俺様の傍から離れること自体が面白くない」
「なん、…なに勝手に不機嫌に、」
「ここに来い」
「…嫌」
「それを今すぐ脱がしてやる」
「ば、っかじゃないの!?ききき、着替えていいんなら自分の部屋で着替えるわ!」
「俺様が脱がして、着替えさせてやる」
「あ!ほ!か!」

なにを真顔で顎に手をあててこっち見てるの。ももも、もう、付き合ってられない…!逃げる!

「…なまえ」
「む、おッ…?!」

逃げようとしたらいきなり手が伸びてきて引っ張られる。引っ張られたことでバランスを崩したわたしはその場に尻餅をつく。

「何度言っても聞けないのなら仕方ないな。無理矢理されても、文句は言えんだろう?」

にやり。俺様野郎がさきほどまでの不機嫌顔はどこへやら、満足そうに口角を上げた。



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