「あなたはどうして泣いてるの?って、ミサカはミサカは俯くあなたに問いかけてみる」 「…っ、う、……ひっ、く」 「涙が止まらないならミサカの胸で泣くといいよ、ってミサカはミサカは両手を広げてみる!おいでなまえっ」 「らすとおーだあぁああ!!」 ぎゅううううう 「まったく、なまえは甘えんぼさんだね…ってミサカはミサカはあなたをぎゅううっと抱きしめかえして背中を優しくさすってあげる!」 「あ、ありが…と!」 「どういたしまして!」 打ち止めのおかげでだいぶ落ち着いた。やっと余裕を取り戻したわたしは打ち止めに視線をむける。 「ところで、どうして泣いてたの?ミサカはミサカはあなたを心配しながら更に強く抱きついてみたり」 「あ、う、うん…ちょっとね」 ぼそり、 「(アニメ見て泣いてたンだろォが、馬鹿女)」 小さく呟いた一方通行にバッと目をむけ、視線だけで会話をする。 「(あ、あくせられーたうっさい!あんただって半泣きだったくせに!)」 「(半泣きだァ?見間違いだろォが…)」 「(いやけど確かに、)」 ずっと一方通行の方を向いていたら、打ち止めがくいくい、とわたしの背中にまわした手で服を引っ張ってきた。慌てて視線を打ち止めに戻すと、じいっとわたしを見つめる打ち止めの目が心配そうな不安の色を映していた。 「もう大丈夫?ってミサカはミサカはあなたを見上げながら尋ねてみる」 「うん、おかげさまで」 「それならよかった!あ、けどもう少しこうしていたいかも…ってミサカはミサカは…」 「わたしもこうしてたい!ぎゅー!」 「ぎゅー!ってミサカはミサカは便乗してみたりっ」
110319 :打ち止め愛おしい
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