※つちみかどが半にゃんこ化
なんでしょう、この可愛い猫ちゃんは。なでなで。わさわさ。ぎゅっぎゅー!…ふ、ふぎゃあ!くすぐったそうに身をよじって頭をかく様子がなんともいえない可愛らしさです。うへへ、かわいいなあ…。どうやってわたしの家に入ったんだろう、なんてこと今はどうでもいい。うひゃ、すりすりとわたしに身体をよせてき、
ぼむっ!!
「うにゃ?」 「うわ、っ…」
突然、大きな音がして白い煙がふわわと猫を包んだ。途端おかしなことにわたしに人らしきものの体重がのしかかってきた。バランスが崩れかけるが、それは人らしきものの手が伸びてきたことにより回避された。ひとらしきもの…ひと…?ねこ?ええっと、これ、どうなって…
「ねこ、みみ」 「…にゃ。あんまり触らないで欲しい、にゃー」
思わず、髪のあいだからひょこっと出ているねこみみらしきものを触っていた。本能こわい。ねこがかわいいのがいけないんだ! だけど、目の前にいる人、は…よく知っている顔をしていた。
「えと、あの、」
つちみかどくん? 半信半疑で問う。目の前の人物はへらりと笑って「その通りですたい」と答えた。うん、けどそんな耳がはえてたのは知らない、ぞ!
「なまえの部屋、だったのか」 「うん。あの、土御門くんはなんでここに…」 「気がついたらここにいたんだにゃー」 「そ、うなんだ」
にゃー、と言うとぴょこ、と動く耳にどきりとした。かっかわいい…!しゃべり方はいつも通りだけど、違うのは見た目。耳が、耳がはえてます!ゆらゆらと揺れる新たなものが視界に入ってきた。ま、まさか。………し、しっぽ…!! む むぎゅ…って、したい…!
「なにをそんなに見つめてるのかにゃー」 ぴょこぴょこ ゆら 「あの、なまえ?…なまえさん、なまえさーん?あれ、なんだか全然応答がないのですがどうかしたのかにゃ、」 ぴょこ ゆらゆらー、ぴたっ!
「………なまえ」 「うっはい!!」 「触りたくてしょうがないって顔してるぜい」 「ば、ばれましたか…」 「手の動きで分かるにゃー」 「う!」 「あとは態度だにゃー」 「むお…!」
わきわき、そわそわ…していたのは事実だ。こんなに簡単に見破られるとは、不覚なり。
「だ、だってこんなの見るのは、はじめて…で…」 「俺もコレ、よく分からないんだにゃー。さっきは全身が猫になってたし…これは一体どんな夢ですか、って感じですたい」 「し、仕方がないのでわたしが責任もってお世話します!」 「へ?」 「い、いやあの別に猫耳かわいいとかしっぽかわいいとか触りたいとかそんなこと思ってるからではなく…」 「オイ。なまえさんの本音が丸聞こえなのですが?」 「む、むう…冗談ですよー」 「……まあよろしくお願いするぜい」 「?」 「耳もしっぽ触りたい放題、好きにしていいって意味ですたい」 「い、いいの!?」 「どうぞどーぞ、土御門さんのでよければだがにゃー」 「ありがとう土御門くん!」
さわさわ。やっぱり素敵な手触りの耳。むぎゅぎゅ、しっぽ、しっぽかわいい!しっぽを握ると耳がぴく、と反応してずきゅん!とわたしのハートがゆらゆらり。やだなにこれかわいい…
「ちょ、触りすぎだにゃ」 「やわらか…ふさふさ…」 「…土御門さんを無視して耳としっぽに夢中ですかそうですか。…あとでなまえさんのことも好きにさせてもらいますよー」 「や、やだまた…かわいい」 「……」
110317 :むぎゅ!さわさわ!したい!
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