男は所謂死にたがりだった。

出会いは身投げしたらしいその男を生き返らせた(これはちょっとした言葉の文であり本当に死んだわけではない)手術室の中であり、そしてその後自分とそれは何度となく顔を合わせることになる。

毎回自分が生き返らせてその度ヤツは死にぞこなう。その繰り返しで、馬鹿らしいがそれが半永久的に続くような気さえしていた。自分も存外疲れていたんだと思う。結論からいうと、十三回目のその時、非生産的な繰り返しはあっけなく終わった。





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