6.復讐について触れるの忘れてた



「僕は小夜左文字。あなたは……誰かに復讐を望むのか……?」

現れたのは小さな少し猫目の男の子。
なにやら物騒な事を口にしていたな??

「ねぇ、こんのすけ。復讐って言った?この小さなショタくん今復讐って言った???」

「この者は小夜左文字、短刀でございます。」

「たんとうって、短い刀のこと?」

さっき間違えたからね、一応ね、確認。

こんのすけが呆れた様な表情を浮かべたがとりあえず合っているらしい。
それにしても、担当、鍛刀、短刀…同じ言葉なのに意味が違う日本語多いな、紛らわしい、難しい。

なまえは制服のスカートの裾を押さえて、小夜左文字と同じ目の高さになる様に屈み込むと小さく微笑んだ。

「はじめまして、これからあなた達の審神者?ってのになるみょうじなまえでっす。何をするのかとかはまだなーんにも分からないけど、これからよろしくね!」

もう私が真名を伝えることにこんのすけは口出しはしなかった。しなかったけど、顔は何か言いたそうだった。だけど何も言われてないってことはもう諦めたってことだよね、うんうん。

見れば見るほど猫みたいな男の子。警戒心の強い猫。

犬みたいな陸奥守吉行に猫みたいな小夜左文字か、動物好きだし、アリだな。

よっこいしょっとなんともおじさんくさい掛け声と共に腰をあげるとこんのすけの方へと向き直り

「さ、早く家に帰して。」

1言そう言った。

こんのすけももうこれ以上引き止めても意味ないかとなまえの方へ背を向けると着いてくるようにと1言添えて歩き出した。


こんのすけに連れられて着いた場所は正門近くにある円状の上。なんか近くに仰々しい機械もあるぞ?

「今から私があなた様をこの機械を操作して現代へと戻します。操作の方法は追々覚えていただきますので、今回は良しとしましょう。」

どうやらここでじっとしておけばいいらしい。
こんのすけの横で陸奥守吉行達も待機している。え、一緒には行けないの?

まだ出会ったばかりとはいえ、私が選んだ者たちだ、少しばかり物寂しさを感じていたのも束の間、と辺りはまばゆい光に包まれていった。



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