4.選んだ理由?犬耳付いてたから。



「わしは陸奥守吉行じゃ。せっかくこがな所に来たがやき、世界を掴むぜよ!」

こんのすけに言われるがまま霊力?ってモノを使ってなんかいい感じに呪文やらを唱えたら、なんとビックリ。目の前にあったただの刀が人の姿になって言葉を話している。

「…へぇ〜、私ってすごい奴だったんだ」

自らの掌を眺めて自画自賛。クリクリとしたお目々を向け自己紹介をしてくれた彼に向き直りお辞儀を一つ。

「はじめまして!そこの話す狐に連れられた上になんか丸め込まれてこの度審神者というものになりましたみょうじなまえでっす、以後お見知りおk「審神者さまっ?!何を考えているのです?!私は先程真名を教えるのはおすすめしないと申し上げた筈ですが?!」

口を挟んできた話す狐。勘弁してよ、私今目の前の陸奥守さんと話してるんだから。

「だってこの人は私の初期刀ってやつなんでしょ?しかもこの人と一緒に世界を救うんでしょ?だったら命託すくらいじゃないと割に合わない、一方的にお守りされるなんて嫌だもん私」

「…がはは!おんしゃあなかなか良い女じゃのぉ。気に入った!」

声を上げて笑い出した陸奥守さん、その太陽なような笑顔に自然と私の頬も綻んでしまう。横には勝手にしろと言わんばかりに肩を落としたこんのすけ。

「けんどおんしゃはなきにわしを選んだがかぇ?」

おぉう、すごい訛り、なんて言ってんのこれ。

「なぜ自分を選んだのかと言ってます」

すかさず助け舟を出してくれたこんのすけ、ナイス。

「初期刀を選ぶ時にね、こんのすけがひとりひとりの姿と声を聞かせてくれたのね。それで陸奥守さんはなんか…頭に犬の耳がついてる様に見えて、私犬好きだし?」

「がっはっは!なんちゃーいい、わしを選きくれたことがうれしい」

相変わらず太陽のような笑顔、まずは貴方と2人で、ここから始めていこう。


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