3.初期刀を選択してください。
「初期刀?この刀を私が扱うの?何の為に?てか帯刀何なら法みたいなので捕まっちゃうんじゃないの?犯罪集団にでも巻き込もうっての???」
「その様な疑い深い性格は大変賞賛に値しますが今はわたくしの話を聞いていただきたいのです。」
何だコイツ、今ちょっと馬鹿にした?
「先程も述べた様に、今、日本は歴史改変の危機に晒されています。歴史修正主義者により過去の出来事が変えられてしまいそうなのです」
「ちょっとよく分かんないけどそれって何か不都合あるの?」
「大有りです!過去の出来事が変わればそれに伴い今、つまり貴方様の暮らしている状況も変わります。
貴方様が今この世に存在していない事だってありえるのです!」
いきなりそんなこと言われて理解しろって言われてもなぁ…
なおもキャンキャン騒いでいる狐を尻目に目の前の5本の刀に目を移した。
「それ、で!こんな所に連れてきた本当の理由は?」
「やっと事の重大さを理解して頂けましたか!
貴方様にはこの5振りの内から1振り選んで頂き、その刀を顕現して頂きたいのです」
「顕現とな?そんな凄い力持ってんの私」
「はい、今こうしてわたくしの姿をその瞳に写し、わたくしの声を聞き、言葉を交わしている事が何よりの証拠なのです。貴方様には審神者の素質があります」
「まぁもう何でもいいけどそろそろ家に帰んないと時間がヤバい、ちゃんと返してもらえるんでしょ?」
「もちろんです、今日の所は」
んん?今日のところは?
突っ込むのも面倒なので、口を開く事なく私は5本の刀の前に立った。
「1つ、進言を。みょうじなまえ様、貴方様の真名を顕現した刀に教えるな、とは申しません。しかし、真名を明かす事は即ちその刀剣といわば呪いのような関係を築いてしまいます。真名を明かした刀剣が破壊されれば貴方様の命も尽く事になります、その事を忘れないでください」
「ふーん、てかその話、今していいの?5本の刀聞いちゃってんじゃん私の名前」
「それは心配には及びません、彼等はまだただの刀です。感情を持ち合わせるのは貴方様の力を得て、顕現された後ですから」
「なるほど、じゃあまぁちゃっちゃっと選んで帰りますか」
5振りの刀について1通り説明を受けた私が選んだのは…
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