Long | ナノ

1.はじめまして

教室の前。

扉の上に下げられた札に書かれているのは"2-A"

その扉の前で神妙な顔付きにて佇む女の子は、教室の中から聞こえる担任の声に耳を澄ましていた。

今日からこの夢ノ咲学院のプロデュース科に通う事になったなまえは今更ながらに(あんなに簡単に承諾するんじゃなかったかな…)と若干後悔していた。

なぜならここはアイドル科。
しかしテスト生のプロデュース科の生徒として彼女が選ばれたのだ。
そしてプロデュースの相手となる生徒は全員が男。

うまくやっていけるだろうか、そんな不安に駆られながらも、担任の教室の中へと招く声を聞くと、深呼吸を数回繰り返し、扉の中へと足を進めた。

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