「何してんだ」

「わああ、サソリ!いたなら声かけてよ!」

「は?特に気配も消してねぇのに気づけねぇとかお前忍として欠陥あるんじゃねぇの?」

「うる、うるさい!」

「んなことより何やってんだよ」

「無視します」

「無視になってねぇぞ。おい、まさかお前そのへんな糸くず、編み物か?これから槍でも降んのか?」

「失礼な!これはマフラーです!」

「どう見ても糸くずだぜそいつは。」

「うるさい!邪魔するならあっち行って!てか邪魔してなくてもどっか行って!」

「だが色のセンスはいい。それ、俺の髪の色だろ?」

「違う!もー!うるさいからあっち行ってってば!消えろ!」

「言われなくても」

「見なかったことにしてね!」

「そりゃ無理な相談だな」

「相談じゃないから!!」

「へいへい。…そういえば、これまでのやりかけのやつはどうしたんだ?」

「うっ」

「ハッ!んなこったろうと思ったぜ。どーせそれも糸くずの塊になるんだろ」

「こっ、これはちゃんと仕上げるから!」

「おおそうかいそうかい。ま、せいぜい頑張りな」

「あっ、サソリ!」

「んだよ」

「これ、完成したら貰ってくれる?」

「…ま、俺は傀儡だからな。見た目糸屑のチクチクなやつだろうと何も感じねぇから構わねぇよ」

「糸くずになんかしませんからご安心くださいーだ!」



「あれ、旦那嬉しそうだな。何かあったのか?うん」

「まぁな。愛妻マフラーとやらを貰えるんだよ」

「はぁ?」



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