(攻めが喋ってるだけの話と会話文)




*幸村の場合

「人間をやめたいと思う時?真田が野良猫拾ってきた時。だって野良猫にばっかり構って俺のこと見てくれないんだもん。しかも柳とか柳生とかジャッカルとか、仁王にまでしょんぼりした顔しながら『誰か飼ってやることはできんか……?』って聞くんだよ?そんな顔俺だけに晒してればいいのに!頬っぺたすりすりとかいつもしてるし、自分の練習放置してまで遊んでやってるし俺が何かやっても練習してたら無視するくせにさ!どういう待遇の差だよこれは!猫になりたい真田の膝でごろごろしたい頭撫でてもらいたい真田ー真田ー真田ー!!!」





*柳生の場合

「人間をやめたいと思う時、ですか……。そうですね、仁王君が泣いていそうな時は彼の髪ゴムか何か……彼の側にいてあげられるものになりたいですね。仁王君は本当に泣きたい時は絶対に表に出さずに自分一人でひっそり泣いてしまいますから、そんな彼の側にいられるなら人間でなくなることだって本望ですよ。あと髪ゴムなら学校以外でも彼と一緒にいられますからね!」





*ブン太の場合

「人間をやめたいと思う時?えー……あー、あれだ、ジャッカルがいねぇ時。あいつが俺の側にいない時って大体他の奴らの頼み事聞いてる時なんだよぃ。お人よしだから断れねぇんだろ、そんなところが可愛いんだがなぃ!あ、それで、そういう時は人間じゃなくて鳥とか虫とかになればずっとあいつの側にいられるのに!って思うこともあるぜ。まあそれ以前にあいつが他の奴らの頼み事聞く暇を与えなきゃいいから、俺がいつもひっついてるんだけどな!天才的ぃ!」





*赤也の場合

「人間をやめたいと思う時ッスか?白石さんと一緒にいれない時とか……カブリエルになりたいッス。カブリエルになれば一日中白石さんと一緒にいれるんスよ!?俺は練習試合ある時とかじゃないと会えないのに………!あ、でも白石さんが学校に言ってる間はカブリエルでも会えないのかぁ。じゃあ……えっと……白石さんの包帯!あれになれるなら俺喜んで人間やめます!!先輩人間やめる方法知らないんスか?知らない?えー……白石さんに会いたい……白石さんの話したらすっげぇ会いたくなっちまった……白石さん……白石さんぐすっ」





「………というデータがとれたぞ」
「いや意味わからんのやけど。何に使うんそんなデータ」
「ちなみに赤也は最後白石に会いたいあまり泣き出して、宥めるのが大変だった」
「……ちょお切原クンとこ行ってくるわ」
「何だかんだ言いつつ白石は赤也に甘いぜよ」
「そういうお前は顔が赤いぞ、仁王」
「真田、世の中には触れちゃいかんことがたくさんあるぜよ」
「仁王が照れている確率、98%」
「がんばれ、仁王」
「他人事みたいな言い方をするんでなか。おまんも相当愛されとるじゃないか、ジャッカル」
「あー……ノーコメントだってうわああああブン太どこからわいてきたああああ!?」
「………ジャッカルがさらわれた、な」
「このまま帰って来ない確率120%」
「………」
「羨ましそうな顔をしてないで大人しく柳生に甘えに行ったらどうだ仁王」
「さっきからどうして無理難題ばかりをつきつけてくるんじゃ!?参謀は俺に恨みでも」
「あるが何か?」
「………………」
「……柳生からメールだ。仁王、早く行ってやれ。うざい」
「うざい!?おまん本当に真田か!?」
「「うざい」」
「………やーぎゅー!!」
「……………」
「………弦一郎、自分が恥ずかしいからといって仁王に八つ当たりするのは良くないぞ」
「お前が言うか蓮二」
「俺は八つ当たりではない、普段思っていることを素直に述べたまでだ」
「ほほう、お前普段から仁王をうざいと思っているのか」
「仁王より精市の方がひどいがな」
「………俺に野良猫を見捨てろというのか!」
「弦一郎論点はそこではない」
「む、では俺にどうしろと言うのだ」
「とりあえず精市を構ってやれ」
「いつも構っているつもりだが」
「だが精市は現在進行形で猫になりたいとわめいているぞ」
「はあ……行ってくる」






オチはない


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