Everyday It Rains
「傘、忘れたの?」
真面目(自称)な俺が珍しく担任に説教されて帰りが遅くなった日。
外はどしゃ降りの雨が降っていた。
『…え?』
「傘貸すよ」
『いいです!大丈夫です!貴方が濡れちゃう』
「名字さん、僕の名前知らないの?同じクラスなのに酷いな〜」
君はまさかの僕の存在を知らなかった。
顔もそれなりに整ってて
頭も良くて
運動も普通以上に出来た僕はそこそこモテていた。
『…ごめんなさい』
まじか、なんて心の中で呟く。
「大丈夫、俺はシムチャンミン。同じクラスだし仲良くしよう」
『よろしくお願いします。シムくん』
君は控えめに笑った。
「じゃ、はい。傘!」
傘を君に渡せば
『あのっ!!!』
「ん?」
『一緒に帰りませんか?そのまま帰ったら濡れてしまいますし…』
頬を紅らめる彼女。
「ん。じゃっ一緒に帰ろ!」
それが僕達の出会いだった。
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