詩音が日本刀、苓花は長刀をそれぞれかまえ、
男がかかってくるのを待った。
男は大きな金棒を振り上げ2人に向かって下ろしてきたが2人ははらりとかわして後ろへ下がる。
「こんなもん?」
「やっぱ仲間呼んだ方がよくない?」
苓花と詩音が言うと、
「うおぉぉぉぉ―――!!!!!」
男は再び2人に飛びかかった。
2人とも今度はよけず自分達に振り下ろされようとした金棒を日本刀と長刀で止めた。
「本気だしてあげる〜?」
「そーだねぇ〜かわいそうだし?」
2人は笑いながら男を押し戻した。
男は90キロくらいの金棒を両手でもっていたため、
180キロくらいだったのが見てわかる。
だが男は詩音と苓花に力負けし、転んだ。
コレを見ていた観客静まりかえっている。
「なに?もう終わり?」
苓花が声を上げるとさきほど飛んで行った男が立ち上がっていた。
男は今にも鬼になりそうな顔でこちらを見つめている。
「客のお望みなら仲間を呼んでやろう。」
周りを見るといつの間にか男に似たこれまたでかい男達がたくさんいる。
ざっと見20人弱だ。
コレを見た詩音と苓花はうつむいた。
「どうした、怖気付いたか?」
男達はそういいながら2人を見た。
すると2人は怖気付くどころか笑っている。
それがカンにさわったのか男達は2人に集中攻撃をしかけた。
次々と男達の武器が2人に向かって振り下ろしてくるが、2人は動かない。
そして約20人分の武器で詩音と苓花が見えなくなった。
誰もが2人は死んだと思っていたとき、端のほうで声が聞こえた。
「なぁにやってんの?」
ふりむくと詩音と苓花が立っていた。
2人は数歩前に出ると、男達に冷たく言い放った。
「あ〜あもうめんどい〜」
「もう手加減なしね。」
「何を言っている、それはこっちのセリフだ、20対2だぞ、勝ち目があるとでも思っているか?」
観客はとても盛り上がっている。
今までずっと見続けている鈴音達はただ見ているだけで手伝おうとしない。
なぜなら鈴音達は詩音たちが絶対勝つと確信していたからだ。
「おぉぉぉぉ!!!!!!!」
男達が飛びかかってくるが2人が次々と倒して行き、
結局詩音と苓花が勝利した。
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2007.11.09
(2017.04.20)
日和