聖花はその辺にあった縄でネコを捕まえた。
ネコから自分の武器であるムチと、それについていた紙をとった。
「なんて書いてある〜?」
「ちょっと待ってください、・・・えーと、池崎館にあり・・・だ、そうです」
『池崎館』・・・どっかで聞いたような単語が聞こえた。
「池崎館っていうと・・・あそこか!?」
「「絶対そうですよッ!!!」」
「そうに違いない!!」
「またあそこか・・・」
興奮している魁さんと詩音、利音、苓花。呆れている霧音兄をさえぎって鈴音が言った。
「まぁ・・・行ってみましょうよ」
そうして僕たち8人は池崎館に行く事になった。
* * *
池崎館につくと、霧音兄の鎖鎌が置いてあり、
なんと優勝賞品になっていた。
「何であんな所においてあるんですかね?」
「どうしますか?霧音さん」
詩音と苓花がうずうずしている。
これはもしかしなくても・・・
「そりゃぁやっぱり」
「優勝するしかないでしょう!!!」
詩音と苓花は着ていた上着を脱ぎ捨てて勝負を挑みにいった。
・・・やっぱりこうなるんだな・・・。
利音と鈴音はのんきに
「がんばれ〜」
とか
「手加減しなよ〜」
とか言っている・・・。
下に行くとそりゃもうでっかい人が2人を見下ろしている。
相手の人は詩音と苓花の2倍もの身長があった、
だが2人は余裕そうな顔で勝負を挑んだ。
「仲間を呼んだっていいわよ?」
挑発するように苓花は言った。
それに対して男も余裕だ、というような顔をして言った。
「ふん、そんな必要はない」
「そうですか・・・でも楽しませてくれるんですよね?」
「当たり前だ」
「そうですか」
「僕等をなめた事、後悔するといい。」
詩音の言葉をさえぎるように勝負開始の合図が鳴った。
------------------
2007.11.08
(2017.04.20)
日和