「おい、ちょっと来いよ。」
山藤団準団員の人に呼ばれてきたのは道場裏だった。
そこには、少しきれかかった人達が50人ほど立っていた。
「これが例の、」
「あぁ、1班の山本詩音と藤花苓花、それに、2班の山本利音、山本鈴音、3班の藤花聖花だ。」
気がつけば、5人、6人と更に人が増えている。
――僕達・・・何か悪いことしたっけ?
詩音達が入団したのはつい先日のこと、山藤団の幹部に実力を認められ入団が決定した。
団長の玲音から詩音は1班の班長、苓花は1班の副班長、利音は2班班長、鈴音は副班長。聖花には3班班長になってもらう、とも言われた。
「どうせ玲音さんの力で入ったんだろ」
「こんなチビ達に班長、副班長が務まるのかねぇ・・・」
2人の男が言った瞬間、詩音が冷たく笑ってみせた。
他の4人も詩音と同じように笑った。
「じゃあ・・・こんなチビ達に勝てるか試してみます?」
苓花が男達を挑発するように言う。
そして僕達は男達とやり合うことになった。
だが、団長の玲音兄に無断でやるわけにはいかない、という事で了解を得た上でやる事になった。
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2007.10.22
(2017.04.05)
日和