う、うわあぁあぁぁぁあっな、なにあれなにあれっか、かっこいいぃいいあぅあぅ……。頭の中が混乱している吹雪はまさか自分が、惚れた基山ヒロトのオカズになっているなんて知らない。


め、目がめがぁぁあぁあっな、何秒あったのかな?はちびょうくらい?うわっあ、恥ずかしい。どんなふうに映ってたかな?ちゃんといい感じだったかな?



………あ、バレちゃってたらどうしよう。ばれたら、ばれたら…どうしたらいいの?怒るよね?そりゃ、怒るよ。だって僕の精液がかかっちゃってるなんて汚いに決まってる。どうしよう。

謝るしかないよね。いやでも、許してもらえる保証がない。どうしよう……










そんなことをもんもんと考えている吹雪をよそに、基山ヒロトは別の意味でもんもんとしていた。

吹雪くんの手、真っ白で小さくて霜焼けしたら真っ赤になってよく色が映えるんだろうな。その手を俺の口にあてがって息を吹きかけて暖めてあげたら、生暖かい…っていいつつ霜焼けの感触にたえる吹雪くんはきっとかわいいに違いないんだろうな。はぁはぁ、と息を荒くしながら妄想に浸っていた。


ヒロトはおもむろにポケットの中を探りはじめた。

………あった。


それは、本日学校にて手にいれた吹雪士郎の消しカスだった。消しカスなどをなぜこんなにも大切そうに持ち帰ったのか、常人ならば理解の出来ないところだが如何せんヒロトは自分が異常人である事をとある事をきっかけに理解していたので、自分のなかではかなりオープンにしている事だった。


丸くなっている消しカスを眺めながらヒロトは徐々に自らのペニスが勃起しはじめているのを感じていた。消しカスは丸い。それは、吹雪士郎がまるめているからこそ丸いのである。つまり、この消しカスには吹雪士郎の手垢がべったりと付着しているのだった。


本当は、食べてしまいたい。

だけど、それは駄目だ。人として。これはヒロトなりの自重であった。


だけど………、舐めるだけなら、いいよね。


ごくっ……、ヒロトの喉仏が上下した。唾を呑み込む音を大きくさせながら。ちろ、遠慮がちに舌をのばす。消しカスをちろりと舐めながら、あいている片手でヒロトはズボンのチャックをおろしてペニスをとりだして、たらたらと我慢汁をたらしながら勃起しているペニスを扱きはじめた。


あぁっ……吹雪くん、吹雪くん。俺が自分をオカズにしてるって知ったら気持ち悪くて引いちゃうかな。泣いてもいいよ、むしろ、蔑んでいい……っ。俺のペニス、使い物にならないくらいに踏んでもいいよ……っはぁはぁ。泣きながら俺を蔑んで、ペニスをゴミみたいに扱いながら踏んでよ……っ!!


「……くはぁっ、……うっ…」


舐めるのをやめてすん、と鼻を近付けて消しカスの匂いを嗅いだ。自分の唾液の匂いと、無機質なゴム特有の匂い、そのなかにわずかに別の匂いを感じとって、ヒロトは身体の体温が上がるのを感じながら、ペニスの扱きをはやくした。


「……はぁっ、……吹雪くんのっ…うっく、…ザーメンは……甘いんだろ、うな……っ」


額をびっしょりと汗で濡らして前髪が張りつくのを気にせずに、ヒロトは夢見がちにしゃべりつつ、ペニスの先端に思い切りに爪をたてて背を丸めながらベッドのシーツに射精した。


「………吹雪くん゙っ!、……くっ、はぁ……ッッ」



基山ヒロト、そっちの気があるマゾヒスティックで変質的な変態である。




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