〜♪


突然なった着信音。なに、メール?携帯を開き普段あまり目にすることのない電話帳に登録されているだけになっていたアドレスからのメールにおどろいていた。


「ヒロトくん?珍しいな…」


しかし、驚いた表情は文面をみるうちにどんどんと曇り空のごとくくもっていった。


「うそでしょ、なにこれ。」


ヒロトからの突然の告白メールに驚きを隠しきれない。むしろ戸惑いにちかい感情だった。いや、そんなまさか…。告白メールがなぜ自分に。もしかして、誰かと間違えて…?だが、文面には代表時代からなどとかいてあった。だとしたらマネージャーの誰かと?自分はきっと吹雪と登録されているはずである。だとしたら、久遠さん(冬花)と間違えて…?


そうである。きっとヒロトは自分と間違えて送ったに違いない。だとしたら、教えてあげたほうがよいのでは?しかし、逆に教えずそっとしておいた方がいいのかもしれない。いろいろ考える中がで吹雪はもう一度考えた。


まって、ヒロトくんって久遠さんのこと冬花さんって登録するほどのなかだった?するとしたらふゆっぺって呼んでたキャプテンくらいなんじゃ…いやでも、好きな人の名前で登録したいって気持ちもあるだろうし、どっちなんだろう。そう考え始めるとあとは悩みの無限ループであった。


考え過ぎて、頭がこんがらがってしまいそうだ。

やっぱり、返信を返そう。




to:基山ヒロト

subject:無題
──────────


あの、メール相手をもしかして間違えてるんじゃないかな?


あの、僕は全然気にしないから。

ヒロトくん、頑張ってね!僕はいつでもヒロトくんのこと応援してるからね。





懸命に平静を装った送信。

どっどっどっ、

未だに心臓が高なって、この返信を見て彼はなんて思うんだろうか、もし本当に僕のこと…だとしたらどんな行動をとるんだろう。でもでも、やっぱり僕が思ってた通りただの送り間違いだったとしたら………。

メールにうった通り、応援してあげることになるのかな。



なんだかなぁ……


なんで、こんなに僕が悩んでるんだろ…。悩むのはヒロトくんでしょ。いやでも、間違いでも告白されちゃった側としては悩んじゃうよね。

複雑だなぁ、久遠さんとヒロトくんの結婚式かぁ。ちゃんと祝福できるかな。僕、実はヒロトくんに間違いだけど一回告白されたんだよ、ははは。お互い、ホモじゃないのにねー。なんて言いながら笑い話をしたりするんだろうか。



あー、僕へんなの。

そのまま吹雪は、腰かけていたソファに倒れこんで片手に握った携帯をぼんやり眺めていた。


また、同じ送信主からの件名で振るえることをほんのりと少々、期待して。





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