三千世界を渡る為に
-奇譚の舞台、サーシェリア大陸-
イシューの城跡
--大陸の中心、拠点となる城。しかし、古城の為か所々壊れている。
イシューという湖のほとりに構えているからかこの名がついた。
昔、この地に一〇八の豪傑が集まって極都と戦った。(more)
アルハスタ帝国
--イシューの城跡より南東にある帝国。
愛と情熱を讃える風習のある熱い国。
魔導が発展しており、特に炎系の魔導に秀でる。
帝都ラウ=ジーマには古今東西の魔導士が集まり交流が盛ん。
しかし、魔導士の贔屓によって庶民との差別が激しくなりつつある。
エルヴァーヌ諸島
--アルハスタ帝国より南に位置する四つの島々から成り立つ。
歌謡や舞踏など、文化に秀でる者を「姫」と呼ぶ風習のある国。
姫は必ずしも女性とは限らない。
水を使う魔導士が多い。
諸島から離れた海洋には海賊が群がっているという。
エルヴァーヌには海を荒らした者は「紅き水龍」に喰われるという伝説があるという。
姉妹国のブランドーラとの交易によって国交と経済が成り立っている。
シェノアの樹海
--イシューの城跡より北西に位置する樹海。
「イリノワ」という名の大樹にできた空洞を中心に栄えた文明を持つ集落。
薬学、医学を筆頭に様々な学問を学ぶことが可能。
司書からシェノアの学問を悪用されないように、国交は一切断ち切ってしまっている。
集落のはずれには神殿が聳えており、そこには神託を告げる神官と巫女が二人きりで暮らしている。
もしシェノアから抜け出した者がいればいかなる理由でさえ追放される。
ノスフォーラ山脈
--シェノアの樹海を囲むように存在する雪山。
北に行けば行くほど、過酷な道のりとなるので相当な登山家かシェノアの民でないと頂上を越えてシェノアに向かえない。
ノスフォーラには様々な言い伝えがあるが、一番有名なのは「神獣の生まれ堕つる地」の言い伝えである。
盗賊、山賊の類が集まるので旅人は十分に注意しなければならない。
盗賊のなかにはメルヴィルから逃げた者もいる。
サイリーの砦
--イシューの城跡より北東にある要塞型都市。サイリーを超えると極都メルヴィルに辿り着く。
サイリーの民はもともと別大陸の捕虜から発展した一族である。
独自の魔導を結晶化させた「守護石」によって人智を超えた力が発動できる。
ただし、サイリーの民にしか守護石を使うことは出来ない。
守護石の研究のためにメルヴィルに拉致される者が減ることはない。
極都メルヴィル
--大陸の最北端に位置する最古の国家。
「故実宮」を中心に栄えた。
今では科学も飛躍的に栄えている。
統治者は「王水(きみのたいら)」という。しかし、その存在は庶民に明かされていない。
大陸各地に散らばる司書は新たな史料を求めて日夜研究に挑む。
大陸一の栄誉あることはメルヴィルで働くこと、という噂もあり様々な職種の者で溢れかえっている。
どんな人道に外れた行為だろうと「学問の発展」のためならば認められる。
この認識に異を唱える司書はごくわずかしかいない。
深海監獄ジェイリス
--伝説の存在として代々エルヴァーヌに伝えられた監獄。
地上の裁判で有罪とされた者の行き着く果て。年齢も性別も罪の重さも関係ない。
ジェイリスにとって重要なのは「罪を犯し、それを贖う」ことだけ。
ジェイリスの統治者は「死神」と呼ばれる。その上に「冥王」という存在がある。
海底に存在するため、人々には知られずにいる。それを利用してか、司書らから史料を隠す者もいる。
組織関係はまるで監獄というよりも、軍隊。
天上神殿アイネントリア
--伝説の存在として代々シェノアに伝えられた神殿。
深海監獄ジェイリスと対を成す場所。
大陸の天候を司る者、自然を護り導く者がそこで暮らしている。
天上に存在するが、見た者はいないので夢想家のでっちあげだという者も少なくない。
メルヴィルにさえアイネントリアに関するものが存在していないのも理由のひとつ。