好奇心は何を殺すか *02/22 18:55

猫の日ジャンアルビーのはなし

(※背後注意、めー様ぬこ化してます。)






 図書館の司書曰わく、どうやら今日は猫の日というらしい。
 かと言って、この仕打ちはないだろう。

「ふふ……アルメ様、気持ちいいでしょう?」
 耳元で囁きながら後ろから胸元に指を這わすジャンヌと。
「こっちのが、断然いいよね? おにーさん」
 脚の間に割り込んで舌と指で自身を扱いているビーと。
 二人に板挟みにされた私は蹂躙されるかのようにただただはしたなく喘いだ。
 ちらりと視界に入った姿見に映る私は異質だった。
 纏うのは長袖シャツ一枚、下肢は何も着けていない。他の二人は一枚も乱すことなく着ているというのに。
 そして何より、私の頭に見慣れぬ三角の耳と、尾てい骨のあたりに細長く尾がついていた。共に赤錆色で、まるで最初からあったように思えるそれは昨日にはなく、だが明日もないという保証はできない。
 ただの飾りならまだ良かったが、これに神経が通っているのが困りもので触れられたらその感触が脳天まで伝わる。それを知ってなお苛める二人の青少年に文字通り手も足も出ない現状に不安しか残らなかった。

 呼吸が、出来ない。
 時間を視認する感覚が曖昧になってきた。
 海の底に沈むような錯覚、むしろそうに違いない確信を得た。
 誰が私を引き上げるだろう、そう信じて私は両腕を目一杯上げて空を掻き抱いた。
「なかなか積極的だね、おにーさん」
 くすりと、笑みを浮かべる寵童の声に重なるように従僕の腕が私の胴に絡めてくる。
 これからされる事など、とうに解っているくせに。
 期待を過敏に受け取った私の尾が焔のように揺らめいた。


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無自覚淫乱めー様





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