まるで羞恥プレイ *02/03 16:56


村田さんのルキ日に頭ぱーんした結果の小咄

兄貴のヘタレぶりがだだもれてますお

お子さまお借りしますた(´ω`*)






 目を疑う。英語にすれば、「I cannot belive my eyes.」となるのか。
 いや誰が英語の講義を始めろといったか。いや俺だ。反語か? 反語ってなんだ?
 頭に浮かぶ疑問符と目を閉じてしまいたくなる光景に俺は言葉がでない。勿論いい意味で。
 いっそ泣き出してしまいたくなる。なけなしのプライドが緩くなる涙腺を必死で抑えてるに違いない。

「ルキウス? 顔、真っ赤だよ」
 心配そうに見つめる日向を宥めるように大丈夫とだけ返して上を向く。涙が零れないように。これって科学的根拠があるんだぜ。てか絵面的に俺本格的に泣いてるように見える的な。はは、これぞ支離滅裂。
「支離滅裂?」
「なんでわかんでい、エスパー?」
「ぜんぶ口に出てた。科学的根拠がどうとか、ぜんぶ」
「うっわ恥ずかしさで今なら穴掘れる。いっそ埋めて、生き埋めにしてくれや」
「なんか今日のルキウス面白いね」
「人ん恥を笑うんでねえやい」
 ごめんなさい、と小声の謝罪と共に上着の裾を掴まれた。叱るつもりじゃあ無かったんだがな。こっちが謝りたいよ。
 逡巡する間、少しだけ目線を下に落とす。調練によって鍛えられた贅のない細身の躰に少しばかり汗が浮いている。その水滴は、努力の塊なのだろうか。
 タオルか何か持ってくればよかったと後悔しつつ、後の祭りと諦めた。眼福だと胸を張って言えよう。ただ見つめるのは三秒も保たないけれど。

「……なんか、言ってよ」
 眼も合わせず黙ったまま。それは誤解を生む最短ルートに違いない。それだけは避けたいが目を合わせようとすると口が動かず、口を動かせば目が泳ぐ。己の自由がきかぬ動作にただただ狼狽えるばかり。
 舞台に立つわけでもないくせに、盛大な深呼吸をひとつ。一息で言えれば上等だ。
「あのさ……別に怒ってるわけじゃないけども、これだけ言わせてほんとお願い一生のお願いだから上着着てくんないかな恥ずかしいんだよこっちからしてみるとさだって日向色白だし細いし均整とれてんしでもちっこいし誰もが振り返りそうってか振り返るに決まってるし変なんに声掛けられたらやだし余計な心配すんじゃん? だから」
「ルキウス、顔真っ赤だよ?」
「うっせえやい」
 あんたのせいだ。どうしてくれようこの心拍数の高鳴りを。

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ほわほわ天然な日向くんに振り回されるヘタレ全開なルキ兄貴が私の中のデフォルトです(´ω`*)




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