Halloween-2 [ 38/50 ]

「ハルア、ちょっとこっち来い」

「パウリーさん。お疲れ様です」

「後ろのヒモ解けてんぞ。ちょっと待てな」

「あれ、いつの間に!ありがとうございます」

「うし、できた。これから他の所にも行くのか?」

「???」

「(こいつまだ『Trick or treat』忘れてんのか)」

「パウリーさん、これお菓子なんですけど、良かったら食べてくださいね」

「なんで子供が大人にお菓子やるんだよ…いやもらうけどよ!」

「じゃあ、ぼくはそろそろ帰りますね」

「ま、待て待て!俺もこれやるから!お前の作ったもんより美味いかどうか分からねえけど…」

「わわ?」

もぐもぐ火の玉クッキー



「随分色々ともらって来たな」

「ただいま戻りました、ブルーノさん」

「俺もケーキを焼いたから、ちょっと一息つこう」

「良い匂いがすると思ったら、カボチャのシフォンケーキ!」

「そうだ、誰かに悪戯してやったか」

「???」

「…もしかして、『Trick or treat』言ってないのか?」

「!!!」

うっかり夜空コーヒー



「ルッチさん!ルッチさん!」

「ハルア?そんなに焦ってどうし…」

「と、Trick or treat、です!」

「…………(考え中)」

「(ドキドキ)」

「……ついさっき、最後のを他の子供に持って行かれてしまったっポー(しれっ)」

「!!!」

「そうなると悪戯されるしか…ハルア?」

「は、初めてだったのに…」

「?」

「初めてだったのに、失敗しちゃいました…!!」

「!!!」

「(しゅん)…あ、これ、ぼくの作ったお菓子なんですけど良かったら…」

「ハルア、ハルア、こ、このタネも仕掛けもないシルクハットに…」

「?」

「クルッポー!(ぱっ!)」

「!!!わ、わ、すごいです!何も無かったのに袋が!」

「(ほっ)ところでハルア、俺も…Trick or treat?」

「え、あれ?さっき渡したお菓子は…」

「あれは俺の分、今度はハットリの分だっポー」

「えええ!?えっと、何か、何か…!」

「無いなら仕方ない、Trickか」

「ひゃああ!」

ひやひやバンパイアハグ


君の負けだねジャック・オ・ランタン



あとがき
ハッピーハロウィーン!
しかしあれですね。
管理人は玉砕も覚悟してルッチさんたちに『Trick or treat』って言いたいです。
悪戯!しても!良いですか!!←
管理人:銘


[*prev] [next#]
top
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -