幼い支配欲 [ 8/94 ]

「いえーい!見て見てルフィ!」
「前から思ってたけど、いえーいってダサいよなー」
「悪かったなああ!!」

ルフィの口からダサいとか聞きたくなかった・・・!
って言うかあんたも言うじゃないか!いえーいって!

「俺のはチアキのよりもっと格好良いぞ!」
「くそうもういい!それより、どう?」

いえーいについて考えすぎて、本題を忘れるところだった!
さあさあ船長さん、どうよどうよー。

「あ!麦わら帽子かー!」
「あたりー!」

女の子用の花が飾られた麦わら帽子は、さっきまでいた町で見付けて衝動買いしてしまったもの。
一緒にいたナミさんには呆れられたけど、良いの、欲しかったの!
ルフィとおそろいの麦わら帽子。
なんだか、仲間!って感じだね。へへへ。

「チアキちゅわああん、良く似合ってるよおおお!」
「またくだらないもの買って、と思ったけど、結構似合ってるじゃない」

ナミさんひでえ!でもありがとう!
サンジくん今日も素敵なメロリンっぷりごちそうさまです!
でも良かった、似合ってるって。

「あんたルフィと同じでガキくさいから」

ナミさああああああん!!
それは全世界の麦わら帽子をかぶった人たちへの宣戦布告ですか。
そして私へのいじめですか。
ガキくさいって!16歳に向かってガキくさいって!
おいこらゾロ!うなずいてるの見えてるんだぞこのやろ!

「ははは!チアキガキくさいのか!」
「あんたも言われてるんだよルフィ?」
「何!?ナミこのやろ!」

ぷりぷり怒り出したルフィはほっといて、他の皆にも見せに行こう。
別にルフィの反応が薄かったからじゃありませんー。
別に褒めてほしかったわけじゃないですーう。
あいつがそんな乙女心分かるなんて思ってませんー。

「くそう海に落ちろ!!」
「「「「殺す気か!!」」」」

うおう!その場にいた皆からの一斉ツッコミ!
めっちゃ口に出てたな私。
ちょ、ルフィこっちガン見すんなし!!

「チアキのそれはよー、似合ってるって言うかさ」

「な、なにさ」

「俺とおそろいだとな、こう・・・」

「だからなにさ」

「俺のもの、ってかんじがするよなー!」

!!!!!!
褒めてもらうはずが、なんだか斜め上を打ち抜かれてしまった!!


可愛いわがままと幼い支配欲


「ルフィが甘い言葉を・・・!」
「やばいな、こりゃ今日は嵐が来る」
「なんだよお前らー」
「とりあえずチアキはそのアホ顔やめなさい」
「は!・・・ナミさん、風が」
「え、・・・嵐が来る!!」
「「「「「ええええええええ」」」」」




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