あれから新羅のノロケ話は一時間くらい続いて、結局相談にはノってもらえなかった。
一体なんのためにあそこに行ったんだかわからない。
溜め息をつきたくなるくらい憂鬱な気分でいると、更に気分を下げてくれる存在が目の前に現れた。

「いーざーやー!!もう池袋には来んなって言ったろうが!」
「げっ、静ちゃん」
「その呼び方で呼ぶなっつてんだろうが!!」
「じゃあ何?静雄って呼び捨てにでもすればいいの?ハッ、ごめんだね」
「・・殺す!」
「いやだなぁ!殺す殺すって、君はそれしか言えないわけ?」
「手前・・!」

挑発するようなことを言うと、予想通り静ちゃんは怒りに任せて、近くにあった標識に手をかけ、ひょいと持ち上げる。
その後の行動はわかりきったもので、勢いよく俺に向かって投げてきた其れを軽々かわすとゴミ箱を投げてくる。至極ワンパターンな攻撃方法だ。
軽々と静ちゃんが投げてくるモノを避けながら逃げていると、視界の隅に見慣れた色の髪を捉えた。

「・・げ、」
「げ、って酷いなぁ」
「こっち来んな!俺まで巻き込まれる!」
「やーだ」

逃げようとした彼の腕を捉えて、此方へ引っ張ると簡単に俺の方へ傾いた。

「臨也さん・・!手、はなし」
「ほら、行くよ」
「へ?あ、ちょ!」

静ちゃんが近づいてくる気配がして、腕を掴んだまま走り出す。正臣くんは何か喚いていたけれど、あえて聞こえない振りをした。




近くの裏路地に入り込んで、壁に彼を押さえつけると僅かな痛みに顔を歪めるが、それも一瞬のことですぐに好戦的な目で此方を睨んでくる。

「・・なんなんすか」
「ん?いやぁ、ちょっとね」
「用がないなら、俺帰りたいんですけど」
「用がなくちゃ会ったらいけないの?会いにきたらいけない?話しかけたらいけないんだ?」
「、俺は、なるべくアンタとは会いたくもないし、話もしたくないんです」

そう言いながら、俺から目線を逸らす。目線を逸らすということは、それが嘘だと言ってるようなものだよ?

「・・嘘は、よくないよねぇ?」
「嘘なんかじゃ、っ!」

言葉を発しようしている正臣くんの生意気な口を塞いで少し開いた隙間から舌を入れて彼の舌と絡める。

「ふ・・ぅ、あ」

何度も何度も絡めて、正臣くんの口内を堪能する。そろそろ息がやばいかな、と思ったところで口を離すと、一筋の銀色の糸が名残惜しそうに繋がって、切れる。

「・・はぁ、はっ・・、いきなり、なに、するんです、か・・っ」
「何って、キスじゃない、いつもしてるだろう?」
「・・死ねっ」

そう言って顔真っ赤にさせて潤んだ目で睨み付けても、相手を煽るだけだってわからないのかなぁ?この子は。

「口が悪いねぇ、お仕置きされたい?」
「は?なに言って・・」

正臣くんの服の襟を掴みあげて引き寄せて、白い肩に噛みつく。突然の鋭い痛みに彼は顔を歪めて言葉にならない叫びをあげた。
一旦口を離して、肩に軽く口づけをして、舐めると鉄分の味がしたから血がでているのだろうが、気にせず舐める。

「っ、ひぁ、臨也、さん・・やめ・・!」
「俺がやめると思ってるのかな?君は」

白いパーカーの中に手を入れると、身体がびくり、と反応するのを見て可愛い、と思った。個人を可愛いだなんて俺に思わせるのは、君だけだよ?正臣くん。

「んぁ・・ひ、や・・!」
「正臣くん。仕方がないから、君に選択をする余地を与えようか」
「・・?」

「このまま此処で犯されるのと、俺の家で犯されるの、どっちがいい?」

「臨也さんが、見逃してくれるっていう選択肢は、ないんすか?」
「あるわけないだろ?俺がつまらない」

それに、お仕置きするって言ったよね?と彼の耳元で囁いてあげると、みるみる内に顔が赤色に染まっていく。
これから彼が発するであろう言葉が安易に予想できて、口の端を上げる。

「臨也さんの、家がいい、です」






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やまなしおちなしいみなし
起承転結がおかしい\(^O^)/
やっぱり夜中のテンションで書くもんじゃないな。
そして臨也視点で書くもんじゃないな、うん。


ネタ提供してくれたあめちゃんありがとう!
エロにいかなくてごめんなさい!


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