仕方なかったんだ。うん、だって本当に。
アイツが服を着たままでヤったりなんかするから、朝起きた時に着るものがなくて周りを見渡してみたら、多分、アイツのものだと思われる、ハンガーにかかっている白いカッターシャツが一枚。
他に着るものがないから、俺は仕方なくそれを着た。着てみたらそれは意外とでかくて、ちょっとむかついた。
下も探してみたけれど、流石になくて仕方がないからこのままの状態で、汚れてしまった服を洗うために部屋を出る。
多分、アイツは仕事に行ってるからいないだろうし、今の内から洗って干しておけばアイツが帰ってくる前に乾くだろう。そしてアイツと鉢合わせする前にとっとと帰ろう。うん。
そんなことを考えながら、洗濯機の中に服を突っ込んで、洗剤を入れてスイッチを押す。なるべく早めに帰りたかったから、時間は一番短くした。
動き始めた洗濯機を見ながら、何をするでもなくそのままぼーっとする。
腹もそこまで空いてるわけじゃないしな。あ、でも風呂入りたい、けど着替えもないんだよなぁ、ちくしょう。

「随分魅力的な恰好してるじゃないか」

ため息を吐きそうになるのと同時に、愉しさを含んだ聞き覚えのありすぎる声が聞こえてきて、いつの間にか後ろから抱き締められていた。

「い、ざやさんっ、なんで・・」
「ん?早めに仕事が終わったからね」

嘘だ、そんな、いくらなんでも早すぎるだろ。

「いやー、早く戻ってきてよかったなぁ。こんな魅力的な正臣くんが見れるんだから」
「誰のせいでこんな恰好してると・・っ」
「あぁ、俺が君の服を汚しちゃったせいだっけ?ごめんね?」

悪びれた様子もなく軽く謝るコイツに腹がたって何か言ってやりたくなったが、言ったところで無意味だと思い、出かかっていた言葉を呑み込んだ。

「それにしても・・」

臨也さんは俺の耳元に唇を寄せて、片方の手を膝裏から太もも、足の付け根まで厭らしい手つきで撫で始める。その動きにぞわりと背筋が震える

「・・っ」
「本当に君の肌って、白くて綺麗だねぇ」

ゆっくり、ゆっくりと、上から下、下から上へと俺の足を撫で回す。時々太ももの感触を確かめるかのようにふにふにとつついてくる。
一体何をしたいのか、全くわからない。

「臨也、さん、」
「何?」
「はなして、ください」

そう言うと臨也さんは珍しく、あっさりと体を放してくれた。珍しすぎてかなり驚いた。この人本当にあの折原臨也?
とか思ったのも束の間、臨也さんは俺の膝裏に片腕を入れてもう片方の腕を背中に回して、抱えあげた。所謂、お姫様抱っこというやつで。
・・は?え、なにこれ。

「臨也さん!おろっ、ん」
「大人しくしてて」

降ろしてください、と続くはずだった言葉は、臨也さんの唇によって塞がれた。
濃厚なキスと違って、ただ触れるだけのキス。
いつものキスとは違うそれに、不覚にもときめいてしまった。う、嘘だ。こんなことでときめくなんて!

「うわっ」

思考が違う方へいってたら、ぽすん、とベッドの上に落とされた。わけがわからず呆然としていると、臨也さんは俺の右脚の膝裏に手を入れて持ち上げて、太ももに唇をつけた。

「ちょ、臨也さん・・!やめ、」

角度をかえつつ、軽く口づけをしてくる。それが段々と脚の付け根の方まで近づいてきて、慌てて臨也さんの髪を掴んでみたが、止めてくれず、付け根辺りまでまで唇を寄せてきたところで、チリッとした痛みが走り、全身が震えた。

「シロにはアカがとても映えるね」

太ももから顔を放し、にっこりと俺を見て微笑んでそう言った臨也を見てから、自分の脚の付け根を見ると、赤く鬱血した痕が一つ、くっきりとついていた。





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うーちゃんへ捧げます。
生足正臣、ということでしたが、こういうのでいいん、ですかね?
私も正臣の生足撫で撫でしたいです←



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