俺が不機嫌になるとハルヒコは気を使ってくれる。鍵の機嫌を損ねたらどうするんですか、と言っても僕たちが駆り出されるだけですけどねと皮肉っぽくいわれた。まぁ実際皮肉なんだろう。そんなこといっているが最近神人は出とらんだろう?といえば、急にいつもの営業スマイルに戻ってそうでしたと言う。こいつは俺が、俺だけが直接ハルヒコに関われるから気にくわないんだろう。
「どうしたキョン」
「どうもしない」
「嘘つけ」
「…つまらない」
「ん?」
「なんか、飽きた」
ワイシャツの中を風が抜けていき気持ちのよい帰り道、淡々と高校生には思えない稚拙な言葉を紡いだ。
「試験勉強が?」
「あぁ」
今はテスト期間。明後日ですべて終わる。
「確かにつまらん。だけどな!終わったら楽しいSOS団の活動が………なんだよその顔不満があるならいってみろよ。聞くだけなら聞く」
俺は知っていた。
「特別に、2人だけで……活動するのは、なしなのか?」
ハルヒコが俺に優しい理由が。
「例えば……?」
「例えば?んー、そうだな」
目を細めて舌なめずりするとハルヒコに顔を近づける。ハルヒコの喉がゴクリとなったのを確認すると首筋をねとりとなめあげる。予想外だったのかバッと俺から離れたが何もいってこない。だって、
「セックス……なんてのはどうだ?」
「………は?」
「実はお前が俺で抜いてたの見たんだ。名前呼びながらイってたよな?写真もとっておいた。見るか?言いふらされたくなかったらさ、俺を抱いてくれよ」
笑顔で彼にいった。
ハルヒコは何でもいうことを聞く俺の犬に堕ちた。