※微妙に生々しい 見ちゃった見ちゃった見ちゃった。名前先輩がサッカー部の主将と楽しそうにお話してんの!そいつも頭おかしいと思うけど名前先輩の方がイっちゃってるんじゃねえの?俺あんなに他の男と喋んなってきつーく言い聞かせてんのに。ああもうホント名前先輩って何もわかってない。 ◆ 「…赤也、どうしたの…?」 名前先輩の声が震えている。こうやって俺が耐えられなくなって先輩を部室に呼び出すのも、最近じゃ日常茶飯事だ。 先輩の怯えるようにしてこちらを伺う目がたまらない。俺は思わず舌なめずりしそうになるのを何とかこらえて、黙って先輩との距離を縮めた。 「さっき男と喋ってたっすよね?」 「…そっ、それはクラスが…」 先輩の言葉を容赦なく遮って、じりじりと後ずさる先輩を壁まで追い詰めた。 「謝って」 「…ごめんなさい」 「やーだね」 ケラケラ笑う俺をやっぱり不安そうな目で見つめてる。そんな目で見ても許さねえ。ってかむしろお仕置きしたくなるんだよ、そういう顔。性的興奮にも類似した高ぶりを持て余しながらも、俺は先輩の第二ボタンに手をかけた。シャツの胸元をはだけさせると、そこには真っ赤な痕が点在していた。 俺はいつもそれを見ると言いようもない満足感に駆られる。これ以上男共に名前先輩に近寄ってもらうわけにはいかない。そう考えた俺は今度はボタンを閉めても見えちまうところに痕をつけてやろう、と顔を近付けた。 「や、やめ…」 笑っちゃいそうなくらいか細い抵抗をしてくる名前先輩。やっぱり抑えられなくて笑いが込み上げる。だいたいの目星を付けて鎖骨の辺りに思いっきり吸い付こうと思ったその時、 「そこまでじゃ赤也」 「はーいストップストップ」 「せ、先輩?!」 俺は左右から腕を掴まれて、身動きがとれなくなった。右からは丸井先輩が、左からは仁王先輩が俺をしっかりと抱え込む。いきなりの出来事に展開が全く読めない。ハテナマークを浮かべながら名前先輩を見つめると、先輩はバツの悪そうな顔をした。 「ご、ごめんね赤也?でも私もうこれ以上耐えられなくて…」 「俺らもかわいいマネージャーの身体に傷付けられるの、黙って見てられねえっつうの」 「…は?」 どういう意味っすか。そう問う前に仁王先輩が、「俺らと苗字の目的は一致しとったんじゃ。だから手を組んだ」それだけの事だと言った。“手を組んだ”って…う、嘘だろ? がんじがらめにされ動きを封じられたままの俺に、先程とは逆に今度は名前先輩が距離を詰める。申し訳なさそうな表情が逆に怖い。 「せ、せんぱい」 「赤也、」 「あ、今まです、すいませんっした!もうあんまり束縛とかしねえし痕もつけねえ…だから…」 「赤也、もう遅いぜよ」 「堪忍しろぃ」 必死にもがくけれど先輩たちのホールドからは抜け出せない。仁王先輩とかあんな細いのにどっからこんな力出てるんだよ。 そうしてる間にも名前先輩はじりじりと近づいてきて、ついには俺との距離はほとんどなくなった。近くで見てもやっぱりかわいい、なんて今の俺には思う余裕なんてなくて。…ていうか先輩、俺に何する気なんだ?マネージャーだからテニスに支障をきたすようなことは絶対しないだろうけど。 「…ごめんなさい!」 「え、」 その言葉と共に先輩と俺の距離はさっきよりも近づいて、首筋に焼けるような痛みが走った。少しだけ頭を動かして見下ろせば、まさに先輩が俺の首筋のところにうずまっているところだった。横で丸井先輩が「ヒュ〜刺激的〜」なんて囃し立てている。 「ぷはっ」 「なっ…何やってんすか先輩」 俺の首筋にはシャツの第二ボタンを閉めたとしても見えてしまうような、鬱血痕が色濃く付けられていた。 「お仕置き」 そう告げた先輩は不安気に目を泳がせていた。 …でもすんません、お仕置きになってないっスよ先輩。俺にとって、あんたから施されるものはどんなものだってご褒美にしかならないんだから。俺は首筋に残った異常なほどに鬱血した痕を愛おしげに撫でた。 ーーー 刺激的FOOOOO☆ |