ナツグレで超途中まで
ナツはルーシィと仕事だ。別に、一人だからといっても寂しくはない。他のギルドのみんなも居るし、寂しくはない。ただ、あるはずのものが無くて、変な感じはする。こういうときに、あぁ好きなんだな、と思ってしまう。だが、本人を目の前にしてしまうとこんなことは言えない。少しは素直になりたいものだ、とも思う。
「グレイー?」
グラスを傾けながら、ぼーっと考えていたら、ミラちゃんに声をかけられた。何だ? と聞くと、にっこりと微笑まれる。
「ナツ、そろそろ帰ってくるって」
「本当か?!」
自分の声が思っていたよりもずっと弾んでいて、なんだか恥ずかしくなってきた。嬉しそうね、とミラちゃんに言われて思わず、嬉しくはねぇ! と返してしまう。それでも、ミラちゃんにはお見通しらしく、またにっこりと微笑まれた。所在なく視線をさ迷わていると、ギルドの入口ででっかい声がする。
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